前回表紙に出演させていただいてから、約1年が経ちました。仕事と家事と子育てに全力で立ち向かう毎日です。
私、ずっとやっているこの“女優”という仕事が本当に好きなんです。雑誌の表紙でもドラマでも映画でも、結果が出なければ何か言われるのは“自分”なのですが、そういう責任がともなう仕事を任せてもらえるのもうれしいし、結果に直結するからこそ誠心誠意頑張りたいと思うんです。
実は30歳手前ぐらいから「もうビューティ誌の表紙に声がかからなくなるのでは」と思うようになりました。だからこそカメラの前に立つときは毎回「これが最後かもしれない」という気持ちで臨んでいます。結果を出せないと声がかからない世界だということをちゃんと自覚することが大事だと思うんです。心のどこかに「次世代の若い人にバトンを渡さないと」という気持ちと、「そうはさせない!」という強い気持ち、両方持っています(笑)。心底信じられるのは自分だけ。
生活も一変し、思うようにいかないこともたくさんありますが、今はそんな毎日を愛せているかな。最後は独りで立たなくてはならない仕事だからこそ、ときには自分で自分を褒めつつ、でも危機感を忘れることなく、自分とも仕事とも向き合っていきたいと思っています。
北川景子/ KEIKO KITAGAWA
1986年8月22日生まれ、兵庫県出身。2003年に『ミスセブンティーン』でモデルデビュー、同年、ドラマ『美少女戦士セーラームーン』で女優デビュー。昨年出産、異例の早さで仕事に復帰。映画『キネマの神様』が公開中。
撮影/吉田崇 ヘアメイク/SAKURA(まきうらオフィス) スタイリング/林峻之(UNFORM) 取材・文/前田美保 撮影協力/バックグラウンズ ファクトリー
Edited by 並原 綾
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