20周年を迎えたアルージェが考える敏感肌に必要なケアとこだわりとは?
今月の匠
全薬工業株式会社 OTC開発部 香粧品開発課 主任
天野香織さん
敏感肌にとことん向き合う! “バリア保湿”のスペシャリスト。
愛ちゃん
アルージェは今年の9月に20周年を迎えたんですよね! ブランド誕生のきっかけと、アルージェというブランド名に込められた想いを教えてください。
天野さん
当初、アトピーや肌荒れのひどい方が皮膚科で治療し、治りかけてから使う化粧品がない、肌荒れでお化粧が満足にできないという声が。そこで、敏感肌の方にスキンケアで寄り添い、前向きな気持ちにしたいという想いから誕生しました。ブランド名の由来はフランス語で口紅を意味するrouge(ルージュ)。口紅はきれいになってもらいたいとか、変身したいという願いの象徴と考え、アルージェという名前に。
愛ちゃん
なるほど~! そういう意味があったんですね。アルージェは敏感肌ケア用のコスメですが、アルージェの考える“敏感肌”とはずばり、どんな肌ですか?
天野さん
角層のバリアが乱れてしまって、バリア機能を維持できない状態が敏感肌です。肌に現れる症状でいうと、乾燥、赤み、ヒリヒリ感などがある肌です。
愛ちゃん
乾燥も敏感肌の症状のひとつなんですね。バリアが乱れるってどんな状態ですか?
天野さん
角層は肌の一番表面にあり、ラップくらいの薄さで約0.02mm。外部からの刺激をブロックし、肌の水分蒸発を防ぐバリア機能を担っています。正常な肌では、角質細胞がレンガのように並び、隙間をモルタルのように細胞間脂質が埋めていますが、その構造が乱れることで、刺激を受けやすい過敏な状態に。そんな肌に寄り添うのがアルージェの“バリア保湿”です。
アルージェ独自の“バリア保湿”とは?
天野さん
敏感肌を考えた機能性の保湿で、セラミドを補うケアが重要と考えます。セラミドはバリア機能の要となる、潤いを保持する成分。アルージェでは敏感肌に不足しがちなセラミドを補うために、肌なじみがよくバリア機能を整える保湿成分・天然セラミドを採用。10億分の1を示すナノという単位まで粒子を細かくし、角層を素早く潤いで満たします。
愛ちゃん
10億分の1! とても細かいですね。すごい技術ですよね。
天野さん
はい。さらに、肌荒れをしっかり予防する2種類の肌荒れ防止成分を配合していること、肌への刺激になるものを極力排除し、いくつもの試験をクリアした低刺激処方であることもバリア保湿に欠かせない要素。ブランド誕生時からアルージェの軸となっている考え方です。
愛ちゃん
天然セラミド、肌荒れ防止成分、低刺激性の3つの要素が揃ってバリア保湿なんですね。敏感肌ケアブランドとしてのアルージェのこだわりはどんなところにありますか?
天野さん
一番は敏感肌に寄り添うこと。その面で製薬会社の科学的な知見を生かし、安全性や効果実感、品質をしっかり評価し、敏感肌の方が心地よく使える使用感にもこだわっています。
愛ちゃん
使い続けるためには使用感が大切ですよね。20年間で変わってきた部分はありますか?
天野さん
何度かリニューアルはしていますが、処方的には大きく変わっていないんです。敏感肌の方だと、今までは肌に合っていたのに、処方が変わったら合わなくなるということも起きやすいので、あえて特長は変えないのもこだわりですね。お客様のご要望もあり、基本のアイテムに加えて、スペシャルケアや美白ラインなどが誕生し、少しずつファミリーが増えています。
アルージェの基本アイテムは?
天野さん
はい。まずご紹介したいのは、化粧水です。I(さっぱり)、II(しっとり)、III(とてもしっとり)があり、I、IIはスプレータイプ。手が肌に触れる回数が減るので摩擦軽減にもなりますし、日中も使っていただけます。
愛ちゃん
セラミドをナノ化しているから、メイクの上からでも浸透するんですね。クレンジングや洗顔は摩擦刺激が起きやすいと聞きますが、アルージェはどんなタイプですか?
天野さん
そうですね、落とすケアは重要だと思います。極力摩擦が起きないようクレンジングはメイクとなじむと軽くなるミルクジェルタイプで、洗顔は泡で出てくるタイプです。
愛ちゃん
こすりすぎないための設計なんですね。乳液の役割を果たすトリートメント ジェルはさらっとみずみずしいし、クリームも軽やかでベタつきがないから使いやすいですよね。
天野さん
嬉しいです、そこがこだわりで。軽いのでこれで足りるのかなと感じるかもしれないんですが、ジェルは肌をきちんと潤し、クリームは潤いを閉じ込めてくれます。
愛ちゃん
20周年を迎えたアルージェは、これからどんなブランドにパワーアップしていくのでしょうか。
天野さん
効果実感と安全性にこだわる根幹はブレずに、敏感肌に寄り添いながら、より多くの方を前向きな気持ちにできるブランドに成長していきたいです。
「やさしさと効果を両立したアルージェには、製薬会社ならではの知見や技術力が凝縮されているのを実感。敏感な肌でも心地よく使える感触も嬉しい!」
撮影/榊原裕一(人物)、大原敏政(aosora/静物) ヘアメイク/小松胡桃(ROI) スタイリング/西野メンコ 取材・文/小池菜奈子 構成/大木光
Edited by 大木 光
公開日:
この記事に登場したコスメ(5件)