アスリートもタレントも、「活躍できるorできない」は自律神経で決まる!?
根来「私はメジャーリーガーにもアドバイスしているんですが、一流の野球選手である彼らも試合前は体がガチガチなんです」
りんたろー。「えーーー、そうなんだ!」
根来「数人のメジャーリーガーから『ここぞというときに緊張しすぎて体が動かない』と相談を受けたことがあります。彼らの自律神経を24時間測定してみると、交感神経が振り切れていて、ここぞというときに緊張しすぎて力が発揮できていないということがわかりました。どの選手も周りから見れば心臓に毛が生えているんじゃないかと思われるほど、試合で実際に大活躍されていた選手です。特に大リーグは長距離の移動が多いために狂ってしまうことで、常に交感神経が高くなって夜も全然眠れない状態。疲れがどんどんたまり、特にシーズンも後半になると実力が発揮できなくなってしまうんですね。そこで自律神経をコントロールする呼吸法を行ってもらうことで、実力を最大限に発揮してもらえるようにアドバイスしました」
りんたろー。「その呼吸法知りたいです!」
根来「後ほどじっくりレクチャーしますね(連載第52回予定)。この大リーグの選手のように交感神経の山を高いままにしておくとどうなると思いますか?」
りんたろー。「ずっと交感神経が振り切って、副交感神経の働きが0になるとか?」
根来「交感神経と副交感神経はどちらかが高くなっても、0にはならないんです。副交感神経はもちろん下がりますが、やがて交感神経も下がってきて、自律神経自体の力=トータルパワーが下がってきます。すると、夜は眠れなくて、日中も何もできない状態になります」
りんたろー。「最悪だ……」
根来「その状態がうつです。うつ病の方の自律神経を見てみると、一見バランスがよく見えることもありますが、トータルパワーが下がっているので、睡眠はとれないし、やる気も出ないんですね」
りんたろー。「必ずしも交感神経と副交感神経はどちらかが上がればどちらかが下がるように、相対するものではないんですね?」
根来「お互いに影響をし合っていますが、必ずバランスがとれているわけではありません」
りんたろー。「日中なのに交感神経も副交感神経も低い場合もあるんですか?」
根来「ありますね。日中なのにやる気が起きずにだらだらして、夜なのに眠れないのはそういうタイプです」
りんたろー。「じゃあ逆に、スーパー闘争状態なのにめちゃくちゃリラックスしていることもあるんですか?」
根来「それもあります。例えば、ノリノリで楽しくて仕方がないという時はありませんか?」
りんたろー。「よくあります(笑)」
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「自分のやる気に体がついてこない」の対処法