1分間の予洗いと、頭皮のもみ洗いで頭皮臭のもとを防ぐ
その解決法はいたって単純。「毎日のシャンプーの仕方を見直してください」と菊地さん。
「一番の頭皮臭の解決法は、毎日のシャンプーで余分な皮脂を落とすことです。指の腹で頭皮をやさしく動かし、マッサージをする感覚で頭皮の皮脂汚れを洗いましょう。意外に知られていませんが、毛髪についた汚れや皮脂の大半はお湯で落ちます。そのため、シャンプーの前に1分間程度しっかりとお湯で頭皮と髪を予洗いして頂き、汚れをある程度落としてからシャンプーすることで、においの元になる皮脂を効果的に落とすことができます。
髪をさっと濡らしてすぐにシャンプー剤をつけてしまい、その結果、髪や頭皮についた皮脂の汚れが落ちきっていないことが原因で泡立たず、何度もシャンプー剤を追加して洗う方が少なくありません。予洗いをしっかりすることで、シャンプー剤をしっかり泡立たせることができ、泡で洗浄することで髪や頭皮の余分な皮脂を効率的に落とせます。ただし、頭皮を洗う際に必要以上に強くこすったり、爪を立てて洗うのは避けましょう。頭皮が炎症を起こして頭皮環境が悪化することで、頭皮臭が発生しやすくなることもあります」
また、シャンプー後のドライヤーも頭皮臭予防の重要ポイント!
「頭皮は湿度が高い場所なので、洗髪後、自然乾燥や乾燥が不十分ですと、菌が繁殖しやすくなり、頭皮臭の原因物質を作り出すことになります。そこでシャンプーをしたらしっかり乾かすことも、頭皮臭予防には欠かせません」
そして暑い季節に気になるのが、帽子を脱いだ後のにおい……。帽子をかぶると頭皮臭はひどくなるのでしょうか?
「帽子を長時間着用すると蒸れて熱や湿気がこもってしまい、においを強く感じるようになることがあります。だからといって帽子をかぶらないほうがいいというわけではありません。紫外線による脂肪酸の酸化も頭皮臭の原因になるので、頭皮の紫外線対策も欠かせません。帽子をかぶるなら長時間連続して着用するのを避け、紫外線予防に日傘や髪用のUVスプレーなどを合わせて活用するのもおすすめです」
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頭皮臭を予防する日常ケアのまとめ