ゴースト血管に続くエイジングケアのターゲットはこれゾンビ細胞との本格戦闘開始!
教えてくれたのは……
美容ライター
楢崎裕美
肌をはじめ体のすみずみまで栄養を運ぶ毛細血管が老化し、血液が流れなくなる、いわゆるゴースト化した血管の話もホットだけど、皆様、今度は“生ける死体”のゾンビです。多くの作品で、生きている人に噛み付いて、ゾンビに変えていく、あれです。では、何がゾンビ化するのかというと、答えは老化した線維芽細胞。周囲に炎症性の物質を撒き散らして老化を促すけど、通常は免疫細胞のひとつであるNK細胞が老化細胞を見つけ次第、攻撃し、排除。新しい細胞が生まれてリセットされるのだが、資生堂の最新の研究では、加齢すると攻撃力の高い活性型のNK細胞の数が減り、そのぶん、働かない不活性型のNK細胞の数が増加。それにより、老化細胞が十分に排除されず、生き残って周囲の細胞をおびやかす、まさにゾンビのような存在になるというのだ(怖っ)。
そこで、この活性型のNK細胞を増やして、老化細胞に対する攻撃力をアップさせるアプローチを構築。さらに、まだ製品化には至ってないがメナードの研究では、老化細胞から放出される老化促進物質によって、やはり免疫細胞の一種であり、老化細胞を弱らせて貪食するマクロファージの機能が低下することが明らかに。どんどん老化細胞が増えて積するという悪循環が考えられるのだとか。ということは、この老化細胞をいかにうまく排除して溜め込まず、ゾンビ化させないかが、エイジングケアの重要なカギに。幸い、資生堂や老化細胞ケアの先駆け的存在のヘレナ ルビンスタインをはじめ、各社がいろいろ戦術を立て武器となる(しかも心地よい!)コスメを開発中。必勝を期して、ぜひ。
撮影/藤本康介
Edited by 並原 綾
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