今回のゲストは元宝塚歌劇団・雪組娘役トップスターの真彩希帆さん。望海風斗さんとのコンビは宝塚歌劇団随一の歌唱力を誇り、宝塚を代表するハーモニーと評されました。天真爛漫な笑顔が似合う真彩さんですが、誰よりも努力家でしっかりと自分を見つめている凛とした女性。今回は宝塚時代のお話です!
舞台が中止になってしまった時、思ったこと……
真彩希帆さん(以下 真彩さん)
まず舞台に立てないということが単純にとても悲しかったです。無観客でも上演できるのはありがたいというのは分かってはいたのですが、やっぱり舞台というのはお客様がいて完成するものだと思うので、直接観ていただけない状況はとても悲しかったですね。
美夢
ファンの皆さまも同じ気持ちだったでしょうね。
真彩さん
入り出などでもお会いできなくなったので、ファンの方のお顔が全く見られなくなってしまって。「あぁ、全然違う世界になってしまったなぁ」って。実際に公演がストップしてしまう経験もして、再開されてからもまたいつストップするか分からないから、「限られた状況の中で最大限の力を出し切らなければ」という想いは今まで以上に強くなりましたね。
無観客でもエネルギーは伝わってきました
美夢
ディナーショーも、無観客でのライブ配信という、宝塚でもこれまでなかった形を経験されましたよね。
真彩さん
そうなんです。無観客でライブ配信ってやる前はすごく不安だったんです。お客様のお顔も見られないし、楽しんでもらえるのか、自分の伝えたいことは伝わるのか、とにかく初めての事だったのでとても不安でした。
美夢
実際、無観客配信を終えてみてどうでした?
真彩さん
それが、実際にディナーショーが始まってカメラの前に出た瞬間「あ、大丈夫だ。私皆さんと繋がっている」って思えたんですね。人のエネルギーや、温かいお気持ちをたくさん感じました。配信を見てくださった方からディナーショーの後にいただいたお手紙やメッセージを見て「自分が伝えたいことが、ちゃんと伝わっていたんだ」って安心しましたし、嬉しかったですね。
美夢
それは嬉しいですね(涙)。
真彩さん
このディナーショーを経て、人のエネルギーというものを今まで以上に信じるようになりましたね。その後、望海さんのコンサートに出演したときに久しぶりにお客様の前に立ったのですが、「ライブ配信の時感じたものと同じだ。やっぱり間違いじゃなかった」とファンの方のエネルギーを再確認できて。それ以降舞台に立つときは、一緒にお芝居する方や観客の方の空気感をより繊細に感じるようになった気がします。
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真彩希帆さんの宝塚時代のエピソードは?
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