今回のゲストは元宝塚歌劇団・花組娘役トップスターの花乃まりあさん。天使のような可愛らしさとナチュラルな美しさを併せ持つ素敵な女性。宝塚時代から注目されていたセンスの良さも健在。今回は宝塚時代のお話と今後の夢を伺いました。
舞台化粧は本当に苦手で苦労していました……
花乃まりあさん(以下 花乃さん)
美容は好きでしたが、宝塚時代は今みたいにスマホで良いコスメを調べたり、雑誌を読んだりする時間は全然なかったので……。やはり宝塚以外のことに時間を割くことはできなかった印象です。
美夢
やっぱりそうですよね。特にトップさんともなると!
花乃さん
そして、舞台化粧が本当に苦手だったんですよ……。私は面長だし、目と眉毛の間が狭くて、娘役をするうえでは本当にコンプレックスだらけで。少しでも頬がふっくらして見えるようにとか、目が丸くなるようにと自分のコンプレックスの部分を隠すようにメイクしていました。でも、花組に組替えになって上級生の方に、「自分の良いところを活かすメイク」を教えていただいて。「そういう描き方でも良いんだ」という気づきがたくさんあり、光が見えた感じがありました。でも退団するぎりぎりまで上級生の方にメイクを教えていただいていましたけどね。
美夢
宝塚の上級生って本当に親身になって教えてくださるんだよね。
花乃さん
そうなんですよ。特に本格的な日本物に出させていただくのがトップになってからが初めてで、日本物のメイクも全く分からず……お休みの日に上級生の方のお宅にお邪魔して教えていただいていました。舞台稽古の前日は必ず家でメイクの練習をしていましたね。これは今でもやります。自信がないので楽屋入りする前に必ずその公演のメイクを練習しますね。
「メイクの見え方」をとことん研究しました
美夢
特にメイクにこだわった役はありますか?
花乃さん
退団公演の『金色の砂漠』のタルハーミネですね。演出の先生からも「宝塚っぽいというよりも、生っぽい感じの肌の質感にしてほしい」と言われて、それまで全く使っていなかったようなベースメイクアイテムを探しましたし、ポスター撮影の前も一つ一つのパーツにどんな色を使うか考えて試して……。
美夢
タルハーミネ、素敵でした~。
花乃さん
ありがとうございます。あの時、宝塚人生、最初で最後だったのですが、ポスター撮影の前にカメラテストがあったので、「メイクの見え方」をとことん研究した気がします。いちから考えて全部作った感覚がありますね。
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花乃まりあさんが現役時代から愛用しているクレンジングとは
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