美しい歩き方講座

【ぽっこり下腹】【太い脚】を解決できる簡単ウォークエクササイズ!

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美容にファッションにエクササイズに……日本女性の美意識の高さは世界的にも知られています。しかし、こと「歩き方」に関しては外国人から見ると“ちょっと残念”との評判のようです。日本的歩行は平面的(2D)であるのに対し、美しく正しい「世界標準の歩き方」は立体的(3D)なのです。世界標準ウォークについて、解説していきましょう。

教えてくれたのは……

PROGRESS BODY代表

松尾タカシさん

ウォーキングやエクササイズレッスン、健康グッズの開発も手がける、アメリカスポーツ医学会認定運動生理学士。身体機能を活性化しながら姿勢を正し、身のこなしを美しく変える独自メソッド「PROGRESS BODY」を開発。

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1回目の記事では、「日本人が外国人からいかに残念な歩き方だと思われているか」、2回目の記事では「正しいウォーキングのポイント」についてお伝えしてきました。(それぞれリンク)正しく、美しい世界標準の歩き方とは「まっすぐに立ち」「左右の重心移動をスムーズに行い」「骨盤を水平に回旋させながら」歩く3Dウォークです。そして、この動きを体に染み込ませるメソッドが「3Dウォーク エクササイズ」です。

基本の3Dウォークエクササイズ

「基本の3つのエクササイズはそれぞれに、“タテ”、“ヨコ”、“回旋”の正しい動きを意識づけする効果があります。歩くだけのエクササイズなので、部屋の中で、自分の好きな時間にできますし、最低1分からでも効果がありますよ。リモートワークの気分転換に、普段着のまま行ってもOKです。そして日常の歩きが“正しい3Dの動き”になれば、ただ歩くだけで、あなたの姿勢や骨格がリセットされ、どんどん美しく、そして健康になっていくのです」(松尾さん)

STEP1 フラミンゴ ウォーク/タテ
「まっすぐに立てる」姿勢と歩きをつくる

最初にマスターしたいエクササイズが「まっすぐに立つ」姿勢をつくる「フラミンゴ ウォーク」です。欧米人は骨盤が前傾しているので、お尻の筋肉が発達しやすく、自然に3Dウォークを実践できています。しかし、日本人女性の多くは骨盤が後ろに倒れているので、まっすぐに立つ姿勢が維持できず、猫背でひざが曲がり、歩幅の小さい歩き方になってしまいます。骨盤が後傾していると腰や股関節やひざの痛みの原因になるほか、ヒップラインが崩れたり、下腹がポッコリ出たりします。

「フラミンゴ ウォーク」は、腸骨筋という骨盤の内側から大腿骨のつけ根の内側までつながっている筋肉を鍛えます。それによって骨盤を前傾させた理想の姿勢を保てるようになり、まっすぐな美しい立ち姿をつくれます。

まっすぐに立ち、足幅は平行にしてこぶし1個分あける。腰に手をあて、太ももを地面より平行以上に上げてゆっくり下ろし進む。上げたときに内ももの付け根を意識し、前かがみにならないようにするのがポイント。

STEP2 ジグザグ ウォーク/ヨコ
左右の足へ正しく「重心移動」できる

左右の足に交互に重心を移動させながら前進していくのが「ジグザグ ウォーク」。これによって体のバランス力が鍛えられ、重心のヨコ移動を上手に使って歩けるようになります。ふだんはあまり意識しませんが、歩くときの体重移動がスムーズにできないと、小さな歩幅で歩くベタベタ歩きになったり、体幹がブレて体が前後左右に揺れてしまう歩き方になります。靴底の同じところばかりが偏って減る人は、重心移動がスムーズではないのかもしれません。そのような歩き方では見た目が美しくなく、ひざや腰、股関節にも負担をかけてしまいます。偏った筋肉にばかり余計な負荷がかかるので、不自然に太ももなどが太くなったりします。

「ジグザグ ウォーク」は、重心移動に重要な股関節まわりの筋肉を使い、股関節の動きをスムーズにします。また歩幅も自然に広がり、颯爽と格好よく歩けるようになります。

お尻を引いた中腰の姿勢のまま、足幅は平行にしてこぶし1個分あける。45度外側に踏み出すように歩き、着地させた脚に体重をしっかり乗せる。左右の脚を交互にV字を描くように進む。

STEP3 トルネード ウォーク/回旋
「回旋する動き」を体に意識づけする

「フラミンゴ ウォーク」がまっすぐに立つ姿勢づくり=「1D」、「ジグザグ ウォーク」が左右への重心移動=「2D」だと考えると、世界基準3Dウォークを完成させるには「回旋」の動きが必要となります。そして実は、これが日本人にとって一番難しいのです。

「トルネード ウォーク」では、上半身と下半身(骨盤)のひねりを使った立体的な歩きを完成させます。このエクササイズでは、左足を前に出すときには左の骨盤(左脚のつけ根)から動かし、次に右足を出すときは、前に出た左の骨盤を後ろに引くように回旋させて右の骨盤を前に出します。骨盤を左右に回旋させるパワーを推進力に変えていきます。

「トルネード ウォーク」は、骨盤まわりの大きな筋肉を動かし、ウエストをひねる動作をするので、代謝アップやダイエット、くびれ効果も期待できます。またスイングしながら歩くため浮力が生まれ自然に上体が伸び、美しい姿勢になっていきます。

まっすぐに立ち、肩の高さで両腕を合わせ、足幅は平行にしてこぶし1個分あける。上半身(胸椎)と下半身を大きくツイストさせるイメージで。つま先は真っすぐになるよう意識して、かかとから着地して進む。

ダイエットの目的別エクササイズもご紹介!

「3Dウォーク エクササイズ」は、3つの基本トレーニングで世界標準の美しい歩き、立ち姿を身につけられます。さらに肩こり、腰痛、ひざ痛予防など目的別のエクササイズも用意されています。今回はそのなかからダイエットプログラムをご紹介します。

ダイエットに効果があるエクササイズの目的はもちろん代謝アップ。上半身(胸椎)の回旋と骨盤の回旋をリンクさせることで、ウエストまわりやお尻の筋肉を動かして代謝をアップするエクササイズ。スピードを上げ、大股で歩くことで負荷が上がり、脂肪が燃焼しやすくなるので「今日は食べすぎた」というときに行うのもおすすめです。

ダイエットに効くエクササイズ1
ツイスト回旋「中腰スピード歩き」

上半身(胸椎)と骨盤の回旋をリンクさせ、ウエストをしっかりひねることを意識します。速いスピードで行うことで、同時に有酸素運動もできます。

中腰になり肩の高さで両腕を水平に重ね、ウエストを左右にひねる。それに合わせてツイストするように骨盤を回旋させ、大股でかかとをできるだけ遠くに着地させながら速いスピードで歩く。

ダイエットに効くエクササイズ2
腕振りツイスト回旋「大股歩き」

骨盤の回旋は、上半身の回旋の大きさに比例します。このエクササイズは腕を大きく前後に振る力を使い、上半身と骨盤の回旋をしっかり連動させることが大切です。

腕を大きく前後に振り、その動きに合わせてツイストするように上半身をひねって歩く。骨盤をしっかり回旋させるイメージで。足を前方に大きく振り出すようにゆっくりと大股で歩く。

ただきれいに歩くだけで、あなたの体が美しく変わっていく「3Dウォーク エクササイズ」。そのメソッドに「こんなに簡単! しかも短時間でいいの?」と拍子抜けした人もいるかもしれません。忙しいときや、あまり運動する気が起こらないときは、「今日はダイエットプログラムだけやろう!」というように単独で行っても十分に効果があります。

いつでも、どこでも、簡単に! 世界標準の歩き方を身につけて美しく、健やかに、そして心身ともに幸せになってください。

『きれいに歩けば長生きできる 世界標準3Dウォークの奇跡』(松尾タカシ著)

Edited by VOCE編集部

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