withマスク時代のUVケア新常識
取材したのは……
松倉クリニック代官山 院長
貴子先生
最新知見に詳しい美容皮膚科医。
資生堂グローバルイノベーションセンター 研究員
小原真帆さん
アネッサなどのUVケアを担当。
結論!【マスクの摩擦や過信によるうっかり日焼けで日焼けやシミは今までよりも悪化しやすくなっている】
貴子先生
マスクによる摩擦やマスクの下のうっかり日焼けが原因だと思いますが、肝斑が濃くなる、ニキビ跡が目立つなど、炎症ゆえの色ムラも増えている印象。こすれや蒸れで落ちてしまう日焼け止めの対策をする必要があると思う。
小原さん
シミ、くすみに限らず、ニキビや乾燥など肌トラブル全般が増えているようです。マスクの着脱により湿度と温度が不安定になってしまい、角層のバリア機能が低下。その結果、肌荒れなどが起こりやすくなります。
夏を白肌で乗り切るための新常識
新常識1【不織布のマスクのUVカット効果はSPF値でたとえると1~5程度】
貴子先生
一般的な不織布のマスクにUVカット効果はほとんどありません。SPF値は人の肌で測定するものなのではっきり数値では表せませんが、ルースパウダーを軽くはたいたぐらいのカット力しかないと思って。
新常識2【マスクの蒸れと汗でUVカット効果は30分で約10%低下する】
貴子先生
汗をかけば30分でUVカット効果が10%低下するといわれています。マスクの内部は蒸れるし汗をかきやすくなっているため、水に強い日焼け止めを選べば、くずれも最小限ですむのでは。
小原さん
汗や蒸れで日焼け止めが落ちやすくなることを思えば、まずは汗や水に強いウォータープルーフタイプを選ぶことが大事だと思います。ロングラスティング効果の高いメイク下地などもおすすめ。
新常識3【夏の日差しは真上からマスクに侵入してくるので鼻と頰が焼けやすい】
小原さん
夏は太陽が真上にあるため、額や鼻など顔の高いところが焼けやすいといわれています。上から降り注ぐならマスクの隙間から侵入する可能性も高いので、特にマスクの中はUVケアの塗り直しが必要に。
新常識4【顔用の日焼け止めスプレーをマスクにかけても防御力は上がらない】
貴子先生
顔用のスプレーをマスクに吹きかけても防御効果は上がりません。布専用のスプレーなら多少は効果があるかもしれないけれど……。肌にスプレーしたり、マスクを二枚重ねしたほうが効果的では。
小原さん
基本的に肌に吹きかけることを想定してつくられているので、マスクに噴射するのはおすすめできません。
新常識5【唇は防御よりもケアに徹するべし】
貴子先生
紫外線が侵入しているとすれば、UVカット効果のあるリップを塗るのもあり。でもターンオーバーの早い部位なので、シミになることは少ないはず。
小原さん
皮膚が薄いため湿度変化に弱い部位ですから、UVカットリップも有効。ちゃんとお手入れすれば改善も早いので、しっかり保湿することが大切です。
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アリー、ケイトの13コスメと5つの新常識
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