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連続ドラマ主演作『カラフラブル~ジェンダーレス男子に愛されています。』が放送中の板垣李光人。演じている主人公の相馬周(めぐる)役は「自分と共通するところが多い」キャラクターだ。その大きな要素が「メイク男子」であること。自身がメイクを始めたきっかけは、当時出演した舞台だったとか。
「舞台って映像以上に、ヴィジュアルの表現で役を作り込む部分が大きいんですよね。それまで役は内側から作るものと思っていたので、外側からメイクでガッツリ変えていくのは、すごく面白かった。ヴィジュアルを作り上げることで役に入っていくこととか、できあがった姿を鏡で見た印象で役の方向が見えてくるようなこととかも、あるんだなって」
メイク自体が“演じること”と似ている
メイクの面白さを知ることで、目覚めたのは生来の「ヲタク気質」。最初の頃は、見様見真似でやるのが精一杯だったが、だんだんと自分の中でこなされて腑に落ちるようになり、別のアプローチも試しはじめ、仕事におけるメイクでも、衣装合わせの時点で、自分の「こうしたい」というイメージを伝えている。
「カメラの前や舞台で役を演じている時も、プライベートでも、キャラクターとして自分が周囲にどう見られるかーーそれを自分で作り出せる楽しさが、メイクを始めたきっかけでもあるし、今も変わらず楽しさとしてあるかなと思います。ファッションもそうですが、メイク自体が“演じること”と似ているんですよね。モデルとしてのファッション撮影でも、そこにある感情を演じているところがあるし、自分がやっているすべての表現の根本には“芝居”があるのかなと思います」
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いろいろな感覚を“覚えておく”のではなく“思い出せるようにしておく”