自粛&マスク生活がメイクに与えた影響は……【アイメイク一択の陰に美容情報格差の拡大が!?】
美容ジャーナリスト
近藤須雅子
長引くマスク着用生活で、メイクは目元集中型の一択状態。おかげでアイメイク製品はどこも絶好調で、SUQQUのイセタン メイクアップ パーティ限定キットは、シャドウ狙いで会場の6階から2階まで列が続き速攻完売。KOBAKOの温熱カーラーも前年比250%の売れ行き、と報道にあるような「マスク着用によるメイク熱の低下」に真っ向から反する、景気のいい数字が続く。
さらに、マスカラやアイライナーの新作もいつになく豊富。複数のメーカーさんに取材したところ、いずれも「リップやアイシャドウなどのカラートレンドは数年前から練り上げ、ピグメントなどを開発しているので急にプラン変更できないけれど、マスカラやアイブロウなどはシェイドや成分が限られているので急げば半年で可能です」との回答。平時なら脇役扱いの地味アイテムだけど、この時期、急遽、開発力を結集してつくり上げられた、不幸中の幸い的な名品も多いという。これは心してチェックしなければ。
もうひとつ隠れたヒット作が、磁力つけま。VOCE読者ならとっくにご存じだろうけど、例の根元に超小型磁石がついたつけまつげだ。大きく2つの流派があって、ひとつは磁力つけま2枚で地まつげを上下からサンドイッチして固定。もうひとつは、酸化鉄配合のリキッドでラインを引き、そこにつけまを磁力でくっつける方式だ。欧米女子のバサバサまつげ(なのに、さらにつけまを重ねる!)には、サンド派が好評だけど、我らアジア女子の猫っ毛まつげでは2枚分の重みに耐えられない。鉄入りラインに装着する方法がおすすめだ。
な~んていう情報もコロナ禍で、「だよね」と納得派と「全然、話が見えない」派にまっぷたつ。以前は、VOCE読者のような美容通がオフィスや女子会などで美容情報を提供していたのが、会合の機会が減ったせいで、情報格差が劇的に広がっている。自粛生活って、こんなところにも影響してるのね。
(中)磁力つけまつげの中でもこちらは毛量が控えめの日本製。以前は4000円以上の海外製が主流でしたが、1000円程度の日本製も増えてきた/私物
撮影/吉田健一
Edited by 大森 葉子
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