シミとりレーザー、どう取り入れるのが正解?
「シミといえば、手っ取り早くレーザー」という選択肢もあるけど、本当のところどうなのか? そこで、忖度ナシでズバリ知りたいことを教えてくれる美肌ドクター、貴子先生に直撃取材!
医師・貴子先生が明瞭レクチャー
形成外科医
貴子先生
松倉 HEBE DAIKANYAMA院長。帝京大学医学部卒。日本形成外科学会認定専門医の知識を活かして正しい美容医療を行う。
【Q】 私のシミ、レーザーを当てれば必ずとれますか?
【A】 レーザーはシミが絶対とれる魔法の機械ではないんです!
「基本的に角層や表皮に働きかけるコスメに対して、真皮や血管までと、より深くまで確実にアプローチできるのがレーザーの強み。1回で解決することもありますが、シミの種類によっては数回必要なケースも。また、術後のケアが不十分だと色素沈着が発生するケースもあり、必ずしもレーザーさえ当てれば大丈夫とは言えません」
▼ベーシックなのはこの3つ▼
Qスイッチレーザー
黒色だけに反応する波長のレーザーでメラニンを破壊。1回でシミがとれる場合もあるが、術後1週間は絆創膏を貼る必要があり、2ヵ月ほどシミ部位が黒く浮き上がることも。
フォトフェイシャル
黒や赤の色素、肌内の水分に反応する光の波長を集めた光治療。シミ、くすみに効き、ハリも出るオールマイティ系。効きはマイルドなのでダウンタイムはないが、回数は必要。
炭酸ガスレーザー
ボコッと盛り上がっている3Dなシミ(脂漏性角化症)の場合は、患部をがっつり削りとる必要があるため、炭酸ガスレーザーが適用。1回で除去できるが、ダウンタイムあり。
【Q】レーザー治療に向いていない人がいるって本当?
【A】日焼けしやすい人は要注意。日焼け習慣がある人には不向きです。
「焼けやすい人はメラニンができやすい&停滞しやすいため、治療後の色素沈着リスク大。毎週末、ゴルフなどで日焼けの可能性が高い人は、レーザー治療は諦めたほうがベター」
【Q】クリニック選びのコツは?
【A】SNSでの過大広告に注意。一度決めたら一定期間通い続けることも大切。
「友人のリアルな体験談のほうが信頼度大。また、自分に合うクリニックが見つかったら通い続けると、経過観察が叶うぶん、次回の出力レベルなど施術内容を最適化してもらえます」
【Q】レーザー前とレーザー後、気をつけるべきことはありますか?
【A】ズバリ、保湿! サボると十分な効果が出ません。
「ベースの肌状態が整っていないと効果が出にくく、またレーザー後の肌はダメージをうけているため保湿は必須で、潤い不足だと赤みが長引く原因に。UVケアも必須」
【Q】1回あてたらすべてとれる?
【A】無理です!
「一般的にシミと呼ばれる紫外線&加齢が原因の老人性色素斑なら、Qスイッチレーザー1回で解決する場合もありますが、肝斑が混在していたり、数が多い場合や色素沈着などはフォトフェイシャルで数回照射する必要あり」
【Q】レーザーのデメリットやリスクは?
【A】治療後の色素沈着。
「一度肌に傷をつけてシミをとるため、治療後は炎症が起こり、それが原因でメラニンが増えて、かえってシミが濃く浮き出ることも。ただし、きちんとケアすれば、数週間〜2ヵ月で治ります」
【Q】レーザー治療と合わせて使うとより効果的なスキンケアは?
【A】ターンオーバーを促す美容液。
「治療後の色素沈着を防ぐべくターンオーバーを促すにはレチノール系、肌が刺激に敏感なタイプならナイアシンアミド系美白が◎」
撮影/伊藤泰寛(静物) イラスト/ちばあやか 取材・文/楢﨑裕美
Edited by 並原 綾
公開日:
この記事に登場したコスメ(1件)
この記事に登場したプロ