お話を伺ったのは…
ハーバード大学・ソルボンヌ大学客員教授
根来秀行先生
医師・医学博士。最先端の臨床、研究、医学教育の分野で国際的に活躍し、現在は新型コロナウィルスワクチンの開発にも力を注いでいる。『ハーバード&ソルボンヌ大学 根来教授の超呼吸法』(KADOKAWA)など著書多数。
【Dr.根来に教わる】
鼻呼吸レッスン
出入り口が小さい鼻呼吸は空気抵抗が大きく、ゆっくりとした呼吸になり、酸素を肺のすみずみに届けられる。口呼吸から鼻呼吸へシフトしよう。
Lesson1 舌の筋トレ
舌の重さは約200gもある。だから舌の筋力が衰えていると舌が下に落ち、気道を狭めて口呼吸になりがち。鼻呼吸を維持するためにも舌の筋トレは必須。ほうれい線が薄くなるウレシイ効果も♡
1 ベーッと舌を出す
1〜5はすべて、のどぼとけの上にある骨・舌骨を両手の中指で軽く押さえながら行う。まず、舌をべーッと3回前に出す。
2 出した舌を左右に動かす
舌骨から舌を動かすようなイメージで、できるだけ前にべーッと出した舌を、左右交互に大きく3往復動かす。
3 舌を回す
唇をなめるように舌を大きくゆっくりと、右回りに3回回す。同様に、舌をゆっくりと大きく左回りに3回回す。
4 舌をタテに丸める
舌を前に出し、舌の両端をくっつけるように、舌をタテに3回丸める。
5 舌でポンッと音を出す
口を軽く開け、上あごの先に舌先をあて、舌全体を上あごにつけた状態から、勢いよく舌で上あごをポンと音を立ててはじく。3回。
Lesson2 舌を上あごにあてる
口呼吸の人は舌が上あごから外れて下がっている場合が多い。正しい舌のポジションは、舌先を前歯の裏側からのどへむかって滑らせたあたりにあるふくらみにあて、舌全体を上あごの天井に密着させる。
Lesson3 鼻歌を歌う
鼻歌は鼻呼吸の習慣がつきやすく、腹式呼吸の訓練にもなる。また鼻歌が血管や気道を広げて血流や呼吸をスムーズにする一酸化窒素を15倍も増やすという報告もあるそう。
Lesson4 口テープをして寝る
起きてすぐ口の中が乾いていたり、いびきをかく人などは、睡眠中に口呼吸をしているかも。医療用の紙テープなどを唇の真ん中にタテに貼って寝ると、睡眠中の口呼吸予防に。
撮影/恩田亮一 イラスト/Ayumi Nishimura 取材・文・構成/山本美和
Edited by 岡部 奈央子
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