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【特別寄稿】石井美保さんの美肌ケアの原点は? 憧れ肌に導いた“長期的実験”
昨日より今日、肌が上向くのを感じられたら、その自信こそが、輝きを放つオーラになるはず
少しずつ積み重ねることできっと肌は応えてくれる
私の子供の頃からのコンプレックスは地黒であること。
今でこそ何色の肌でもそれは個性で全て美しいという価値観があるけれど、私の時代はそうではなかった。「色の白いは七難隠す」という言葉の持つ呪縛から自分の肌色を恨み、必死にどうにか肌を白くしようと格闘したのが私の美容の始まりでした。今から30年ぐらい前です。
あるとき、お風呂上がりで血行がよくなり水分をたっぷり含んだ肌がいつもより明るく透明感があることに気づき、温めることと保湿を心がけるようになりました。ホットタオルでしっかり蒸らしてたっぷり水分を与えるケアは手間のかかるものですが、その手間を惜しまずかけることで自分の肌のポテンシャルを高められることを知ったから、手間という感覚はなくなり「手間をかける」=「自分を上げているという実感を伴う行為」になったのでした。憧れの肌には程遠くても、少しでも上向くことを積み上げれば、いつかきっと理想の肌になれるのでは?
実は「お肌が綺麗ですね」と褒めてもらえるようになったのは、擦らずに落とせるクレンジングフォームを自社開発してから。擦らないことで肌がちょっと上向くことを知った私はあらゆる行為から擦るということをいったん徹底的にやめてみようと実験したのです。それは数日単位の実験ではなく、数年後を楽しみにするぐらいの長期的実験。それがあったから、以前よりも今の方が肌は満足のいくものになったと思うし、自分の肌が好きと思えています。気づけば透明感のある人として取り上げていただけるまでにもなり、向き合っていた「色」とは別の部分にスポットが当たり、それが自信につながりました。
まだまだ理想の最終形態にはたどり着けていなくて、その実験は今も継続中。昨日より今日の肌が綺麗なのを実感することができたら、今日より1年後、5年後、10年後もっと肌が綺麗になることもきっと可能だし、きっともっと素敵な自分でいられる。そう思えることで、自信がオーラに変わっていくのだと思います。そして丁寧に手間をかけてケアされた肌は、きっとどんなときも自分自身のお守りとなってくれます。
石井美保
“長期的実験のようにケアを続けて、以前よりも今、自分の肌が好きと思えています”
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