星野由香さんが自ら語る「ほぐピラ」ができるまで!
皆さま、はじめまして。パーソナルトレーナーの星野由香です。現在35歳、3歳と1歳の二人の男の子のママをしています。まずは、なぜ私がパーソナルトレーナーになったかについてお話ししたいと思います。
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パーソナルトレーナー
星野由香さん
美容家・神崎恵さん、お笑い芸人EXITのりんたろー。さんなど、数々の著名人が信頼を寄せる、今、もっとも予約のとれないパーソナルトレーナー。初の書籍『ほぐピラWORKOUT 「ほぐす」+「ピラティス」がいちばん痩せる!』(講談社)が好評発売中。
1 学生時代について
遡るは、高校時代。親友と二人で道を歩いているときに、
「なんだかよくわからないけど、すごくたくさんの人を元気にするみたいなんだよね、私」というようなことを突然言いはじめる、よくわからない高校生でした(笑)。
バスケット部ではキャプテンを務めていたのですが、突然コーチがいなくなってしまい、学生たちが自主的に部活動を継続していくことに。部員みんなの士気を高めながらコーチをしつつ、自分もプレイヤーとして活動することになったんです。
その時、指導は難しさもあるけれど面白さもあるな、ということを感じたのですが、ただ、プレイヤーとコーチの両方をやらなければならなかったので、なかなか集中できていなかったんでしょうね。怪我が多かったんです。
また、私は一生懸命に力任せで体を動かすタイプで、どんどんふくらはぎが太くなる。一方で、すごく美脚を保てている部員もいたんです。同じ練習をしていて、同じように部活動をやっているのに、どうして脚の形が違うんだろう、と疑問に思っていました。
大学は、東海大学の社会体育学科に入学。多くの人に元気になってもらうための勉強がしたかったからです。この学科では、レクリエーションや、ルールに則ってみんなでスポーツを楽しみましょう、ということを学びました。
2 パーソナルトレーナーへの転身
大学卒業後は、フィットネスクラブに就職し、スタジオやプールでのエクササイズ、マシンのエクササイズなど、さまざまなことを学びました。そのとき知って驚いたことがあります。それは、「日本のフィットネス人口は全国で3%しかいない」という事実です。つまり、「97%もまだ運動をやっていない」のです。
ただ、私自身もフィットネスクラブに勤めてはいたものの運動が大好きかというと、やはり「辛い」とか、「大変だな」という気持ちはありましたし、続けなきゃいけないという“マスト”のような状態になるとすごくやりづらくなったり……。運動する人が増えない理由は、そんなところにあるのではないかと思っていました。
その後、お客様が「もっとこうしたい」、「こうなりたい」というものに応えていくには、どんな勉強したらいいんだろうと考えているうちに、パーソナルトレーナーになろうと決めたんです。マンツーマンでお客様と接することができれば、もっと結果を出せるんだと信じるようになって。
では、どんなパーソナルトレーナーになろうかと考えたとき、その当時、加圧トレーニングが流行っていたので、まずは加圧トレーニングの勉強をはじめました。そして、もうひとつ、ピラティスにも興味を持ちました。なぜかというと、長年フィットネスに関わっている先生方が選ばれるのがピラティスだったからです。
ピラティスというのは、リハビリから生まれているのですが、ピラティスならいろんな方の要望に応えられるんじゃないかと考えたんです。
3 ボディメイクへのこだわり
それで、これなら無敵だなと思ったのですが、そんな奢りは一瞬で打ち砕かれました。というのも、女性のお客様のトレーニングを数多く担当していく中で、女性の方々のボディメイクへのこだわりが、あまりにも多岐にわたっていることを知ったからです。
たとえば、「先生、私、おっぱいをヴィクトリアズ・シークレットみたいなお椀形にしたいの」という方がいたり、「先生、私はね、フランス人女性みたいな、胸元がなだらかでふわっとしているような感じになりたいの」と言われたり。足首を細くしたいのはもちろん、「ここのお肉だけを減らしたい」とか、「着物を着たときに、首の後ろに隙間ができるくらいの反り感が欲しい」とか、皆さん本当にいろいろこだわって自分の体をボディメイクされているんだなというのを感じて、これは一筋縄ではいかないな……と(笑)。
自分の知識だけで大丈夫だろうかと思いながらも、試行錯誤や勉強を重ねて、お客様たちのご要望に合わせたエクササイズをしていただき、それを検証していくようなことを続けていったのです。
4 ボディメイクと機能不全
パーソナルトレーナーとして仕事をする中で、女優さんやモデルさんなどのボディメイクも担当させていただくことが増えていきました。
ご存じの通り、女優さんやモデルさんは脚も腕も首もとても長いのですが、そんな方々から出てくるご要望で意外と多いのが、機能不全に関することでした。首が長いので、その分首がこっていたり、細いがゆえに体力があまりない状態なので、タフさがほしいとおっしゃったり、血液循環がよくなくてあざができやすいとか、とにかくいろんなお悩みを抱えていたんです。
その方たちがこだわりを持って仕事をされている中で何が貢献できるかな、と思って。体の機能不全を治していくということと同時に、それを良いバランスを取らせつつ、こうなりたいというご要望にも応えるというのがボディメイクの醍醐味だなと考えたんです。それで、この仕事がどんどん面白くなっていったという経緯なんですよね。
5 IMACとの出合い
実際にその機能不全を治してあげるためには何が必要かなと思っていたときに、全身を整えておくということがすごく大切だなということに気づきました。そして、何かいいものがないかなと思っていたときに出合ったのが、IMAC(Integrative Movement Assessment & Conditioning ) というものです。
IMACとは、全身の可動域を評価していき、その人の全身の状態を西洋医学的にも東洋医学的にも把握することができる方法なのですが、これをすることによって、「先生、魔法使いなの? どうしてわかるの?」とお客様に言われるくらい、体の状態を体が教えてくれるということに気がつきました。
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