専門ドクターが回答！【膣問題】Ｑ＆Ａ【ニオイ、性交痛、黒ずみ】

Clinic Data：
みどり美容クリニック広尾
住所：東京都渋谷区広尾5-16-2 KITAMURA65KAN 3F
電話：03・5789・1107　休診日：無

恋愛や仕事の相談をするような感覚で、友人と膣の話をできたらと思うが、現状、なかなかそうもいかない。でも、実際に悩んでいる人は多く、VOCE読者140人を対象にアンケートでは、「膣のニオイが気になる」と81.4％が回答している。ほかにも、性交痛や膣の乾燥、かゆみ、ゆるみなど、膣や膣まわりの問題を抱える若い女性が増えているという話もある。膣は女性にとって大切なパーツであるからこそ、正しい知識を持つべき！　そこで、気になる疑問について膣美容の専門ドクター、滿行みどり先生に取材しました。

A. ストレスや生活習慣の変化で膣の潤い力が低下すると性交痛の原因。
もし、昔から痛むようであれば、処女膜が破れていないことも。

「性交痛の大きな原因となるのが膣内の潤い不足です。女性ホルモン（エストロゲン）の分泌が低下すると膣の潤いに影響が出ます……と、こんなお話をすると、年齢を重ねた女性のみに起こる症状だと思われるかもしれませんが、ホルモンバランスは、ストレスやちょっとした環境の変化でも崩れてしまう繊細なものなので、若くても膣の潤い不足は起こりうることです。

膣内の環境を整えることが、膣内の潤い不足を改善する後押しに。それには、質の良い睡眠を取り、生活リズムを整え、食生活を充実させること、そして、ストレスをできるだけ回避することが大切です。

膣内を元気にするアイテムに頼るのもひとつの手段。インクリアは、膣内を洗浄すると同時に、膣内の善玉菌のエサになる乳酸を届けることができ、自浄作用を高めて健やかな状態へと導くことができます。

もし、セックスの際、入るけど痛みを感じるという場合には、レーザー治療も有効です。当院で取り扱っている『インティマレーザー／Vタイトニング』は、膣内環境の改善につながり、潤い感のアップすることで性交痛の改善につながる治療です。膣のゆるみを改善する目的でも用いられる治療で、くしゃみや咳のときに尿が漏れてしまう方や、セックス時の感度アップを目指す方などにもおすすめです」

※インティマレーザー／Vタイトニング １回目 ￥198000、２回目～ ￥160000

レーザーを膣内部に直接照射する治療。熱の効果によってコラーゲン産生が促進され、膣はふっくらとした厚みを取り戻し、乾燥状態の改善や感度のアップなど、膣のアンチエイジングが叶う。レーザー時に痛みは感じず、当日からシャワーは可能で、で翌日からは入浴もOK。

処女膜が破れていないというケースもたびたび見かけられるそうです。通常、処女膜は、初めてのセックスで破れるものですが、生まれつき処女膜が厚くて硬い“処女膜強靭症”である場合は、セックスをしても処女膜が破れず、性交痛を感じることがあります。その場合は、処女膜を切開する手術で問題を改善することができます」

A. 大陰唇と小陰唇の間を洗えてない可能性が。カッテージチーズのような垢が溜まっているケースも！

「大陰唇と小陰唇の間を洗っていないことが原因かもしれません。ニオイに悩みクリニックにいらした方の中には、膣垢（ちこう）というベットリとした垢が大陰唇（Iゾーン）と小陰唇（内側のひだ）の間に溜まっている人も。よく泡立てたソープを指にのせ、大陰唇と小陰唇を優しくなでるように洗いましょう。お尻の穴のまわりはもちろん、IOゾーンのヘアには、糞尿が付着している可能性があり、それがニオイにつながることもあるので、しっかり洗いましょう。洗浄剤は、専用ソープでなくても弱酸性タイプなら一般的なソープでもOK。赤ちゃん用のソープを活用するのもおすすめです」

赤ちゃんの肌にも使える優しい処方の弱酸性タイプ。ふんわりとした泡が自動で出るので泡当て不要で手軽。

弱酸性の低刺激処方。潤いを奪いすぎずないから、しっとり肌をキープ。アレルギーの原因物質を極力カットした安心感も◎。

A. 膣のニオイが悪化したり、膣の老化を加速させる原因になる可能性があるのでNG！

「膣の蒸れやニオイ、おりものなどを気にして、膣の中までジャブジャブ洗うという人がいますが、これはぜひともやめてほしい行為です。トイレのビデを強くするなどして、膣の内部まで洗おうとするのも危険です。膣の内部に水や洗浄剤が入ると、有害な菌から身を守るために必要な善玉菌が減ってしまい、膣を健康に保てなくなる要因になるので要注意。膣を洗うときは、外側だけにとどめましょう。それでも、おりものや生理の終わりかけの経血などをスッキリ洗い流したいというときには、性交痛のパートでご紹介した膣の洗浄剤、インクリアを使うことをおすすめします」

A. メスを使って小陰唇の形を整えることができます。縮小であれば、レーザーでの治療も！

「ここ数年、小陰唇の肥大や左右の形の違い、『ビラビラしていて気になる』など、小陰唇に関するご相談が増えています。小陰唇は、遺伝的に大きいケースがあり、個人差はありますが、後天的に大きくなる要因としては、痒みを伴う炎症を繰り返すことや慢性的に掻きむしってしまうことがあげられます。また、出産経験もひとつの要因になります。

小陰唇は、膣内に雑菌が入るのを防ぐためにある程度の大きさは必要ですが、大きすぎることで見た目が気になり、ストレスを感じたり、痛みや不快感があるようであれば、改善することを検討してみてはいかがでしょうか。

小陰唇縮小手術では、メスを使って小陰唇の形を整え、縫合することで小陰唇の肥大や左右差を改善することができます。メスを使った手術に抵抗がある方には、レーザーや高周波治療器を使ったタイトニングや引き締め治療を提案しています。

※小陰唇縮小手術 ￥250000（別途 初診料￥3000）

直立状態で鏡を見たとき、小陰唇がぶら下がっているように見えたり、小陰唇と下着が擦れて痛い、セックスのとき挿入する際、小陰唇が巻き込まれて痛みを感じるようであれば、小陰唇の肥大の可能性があります。気になるようでしたら、医師にご相談ください」

ひと昔前までは“秘め事”として語られることがなかった膣問題。けれど、いまや「膣美容」という言葉が存在し、今回紹介した治療以外にも大陰唇の黒ずみ除去やシワ改善など、さまざまなアップデートの手段が増え、注目度も高まっている。もし、これまで自身で膣の状態をチェックしたことがないという人は、床に鏡を置き、そこを跨ぐようにしゃがんで、現状と向き合ってみるのもいいのでは。