連載 VOCE特別インタビュー

【窪塚洋介】マンションから落っこちることもあるけど、すべて人生

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【窪塚洋介】マンションから落っこちることもあるけど、すべて人生

2000年、若者を中心に社会現象を起こしたTBS系ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』でのキング(安藤崇)役や、最近では活躍の場を海外に広げ、BBC×Netflix London制作のドラマシリーズ『Giri/Haji』など、話題作の出演が相次ぐ窪塚洋介さん。一方で、卍LINEの名でレゲエDeeJayとしても活躍し、昨年はグラスブランド「WATASHI JAPAN」をスタートさせるなど自分の道を自由に軽やかに歩み続ける。そんな彼の次なるプロジェクトとなるのがユニセックススキンケアブランド、AQX(アックス)。窪塚さんの生き様が詰まったブランドの魅力とともに、AQXに込められた熱い思いをお届け。

窪塚洋介「人は外見だけじゃない」

時間をかけないと証明できない。それを俺自身が証明する

——AQXのメッセージの一つに、『「人は外見だけじゃない」という言葉は真実だが、「人は外見じゃない、中身だ」には違和感を覚える。』とあります。この言葉に込められた思いを教えてください。

窪塚洋介(さん)※以下、窪塚:役者をやってきた経験上、“外側から中身へのアプローチは出来る”ということを体感して生きてきました。もちろん中身が一番大切。だけど、衣装合わせやヘアメイクをすると気持ちが変わるし、役を演じる上で外側からのパワーで助けられることは多い。だったら、自分自身で外側からもアプローチしてあげればいいじゃん? みたいな感覚。コスメを使って、肌をきれいにして、気分をちょっと変える。そうすることが、結果、中身にも大きく影響するのかなって。

——昔はそれをファッションで体感する人が多かったと思いますが、今は男女問わずコスメという選択肢が増えたということですね。

窪塚:本当にそうだと思う。俺、今年で42歳になるのね。よく若いと言われるけど、不精だし肌のケアなんてほとんど何もしてこなかった。その割には肌が綺麗ですねと言ってもらえることが多いけど、それはたぶん気持ちが若いからだと思う。なんだったら「俺、18歳です!」なんてことをよく言うけど、見た目は実際の齢とは関係ないんだよね。その気持ちを支えるものとして、例えば、仕事があったり、家族があったり、仲間がいたり。そのなかの一つとして、こういうスキンケアブランドの存在があるみたいになれたらいいよねと思ってます。

——たしかに、窪塚さんは見た目も言動もすべてにエネルギーが溢れています。

窪塚:そう見えるのは今言ったようなことが大きい理由の一つだと思うけど、ここから肌のケアを取り入れていったらさらにもっと変わるかなと。昨日と今日、今日と明日の境目は曖昧だけど、それが、1年、5年、10年と重なったときにものすごい差になると思うんですよ。1日1歩進む人と、1日に1歩も進まない人はね、100日で100歩の差ができるから。あたりまえのことだけど、それをちゃんとやってみようかなって。まあ、不精と言いつつ職業柄色々なコスメとかに触れる機会もあったし、じつはコスメブランドのアンバサダーをやったりしたこともある。そんななかで、このコスメだけあればいい、というものを作るのが最初の1歩ですね。

——『自分の肌を整えれば、気分が変わり、顔つきが変わり、性格が変わり、人生の様相が変わっていく。自分を好きになれば、人生は好転するしかない。すべてはバランス。』というAQXに込められたメッセージはとても素敵だなと思います。小さな一歩が人生を好転するきっかけになるんですね。

窪塚:まあ、とにかく使い続けてみることが大事だよね。5年、10年たったときにやっておいてよかったなと言うには時間をかけないと証明できないからね。俺は、20歳からこの歳まで22年の時間をかけて証明してきたことが今の仕事になっていて、話を聞いてくれる人たちがいる。そういう意味で俺が42歳でAQXを出すから、20年後どうなっているか見といてね、それを証明します! って感じ。

【窪塚洋介】このコスメだけあればいい

今が最高。だから色々な過去も、これから未来も最高になる

—-『外見を含めた自分自身をまるごと好きになってこその人生』とありますが、俳優やモデル業は外見で勝負する職業と見る方もいらっしゃると思います。いつぐらいから今のような考え方にたどりついたのですか?

窪塚:なかなか難しい質問ですね。正直、きちんとした境目があるわけでは無いんだよね。段々そういう考え方になってきたし、今も日々更新していて今日はその最前線の日。だけど明らかに20年前より、10年前より、今の方が最高だし、色々なことがあったけど、結局今が良かったら過去のマイナスは全部ひっくり返ると思う。マンションから落っこちることもあるけど、それもすべて人生。今が良ければそれらを肥やしにして、すべてをプラスに変えられるんですよ。今が最高だったらこれからの未来も絶対に最高だし、色々な過去も全部最高になる。という魔法の瞬間が今ここだから。それに感謝して生きることが出来れば、どんな時代でどんなことになっても笑っていられるかなと思うよね。俺ね、なんの後悔もなく生きたいと思っていて。あれをやっときゃよかったとか、10年前から肌のケアしておけば良かったみたいなことになるんだったら、もう今からやっておこうよって。だって前しか向いていない限り、誰でも自分の人生のなかで今が一番若いから。もうね、今から先に行くしかないと思ったらなんでもできるし、やりたいことやったらいいと思いますね。

——やりたいことをやるのが一番の美容法なんですね。

窪塚:そうそう。それはもちろん、我慢することもありますよ? やりたいことを全部やっていたら、今頃は死んでいるか、パクられているか(笑)。もうとっくにここにはいないと思うし。そこはバランスだと思うけどね。まあ、今もバランスが取れているのかなっていう感じだけど。昨日も夜の22時に帰ろうと思っていたのに、朝5時に帰宅ですから。インスタライブでも奥さんに怒られたりするし。まあ、皆さんにも愛をもって見ていただいて感謝ですね。

【窪塚洋介】やりたいことをやるのが一番の美容法

俺は、なんの後悔もない、と言いたい

——役者という仕事をベースがありつつ、窪塚さんはワクワクすることに対して人一倍敏感だなという印象があります。

窪塚:たしかに役者は自分のなかでも大きな1つの要素ですね。役者としてデビューして、モデルをさせてもらったり、写真を撮ったり、ミュージックビデオの監督をやったり。そういうのを得て、去年からグラスのブランドも始めた。でも、それらは自分の副業といった感覚とは違うんだよね。あくまで、自分のやりたいことの一つとしてAQXがある感じ。でもさ、ガキの使いじゃないから、やりたいといってすぐできるものでもないでしょ? プロが支えてくれ、一緒に並走してもらって。今回は一年以上かけて中身の成分やパッケージと、何から何まで俺のわがままを聞いてもらい、ときにはお互いに我慢もして、やっと完成した感じ。今までで一番長く準備したかもしれない。お披露目できて何よりです。

——やりたいことをやるには時間も労力もかかりますが、すべてに対して全力でぶつかる、その原動力はどこにあるんでしょうか?

窪塚:さっきと同じだけど、多分ね、(すべてに対して全力で臨まないと)もったいないと思ってる。人生は一回だけだし。よくさ、年上の方からやらないと後悔する、みたいな話を聞くじゃないですか。これ、おそらく江戸時代の人も言っていただろうし、もしかしたら縄文時代の人も言っていたかもしれない。みんなが言うもんだから、「べつに俺も後悔してもいいや」という人も実際多いでしょ? でも、そこでやったら抜け駆けできる。だったらいろいろ考えずやろうよって思うね。俺は人生振り返ったときに、なんの後悔もない、と言いたいからね。まあ、実際にすべてが思い通りにいくわけではないし、やりたい役があってもタイミングもある。でも、例えばスキンケアブランドがやりたい、絵を描きたい、何かを作りたい、言いたいとかだったら、今、俺らはSNSという個人のメディアを持っているから、いつでも発表できる。それをやるかやらないかだけだから。やらないなら、俺、そこを通るし邪魔だからどいてって言っちゃう

——難しいことを考える前に、まず実行してみることが大切なんですね。今、一番力を入れていきたいことは何ですか?

窪塚:今はAQXと自分がプロデュースしているものを丁寧にやることに力をいれていきたいかな。次から次に手当たり次第にやるっていうわけでもないからね。1回やったら終わり、1回セックスした女とはもうやらない、みたいなことではないじゃん。これから相棒になって、パートナーになっていくわけだから、そういう気持ちを大事にしたいよね。今は風の時代なので、新しい春の伊吹をお届けできたらと思います。

<後編:3月19日 AM8:00公開 につづく>

モイスチャラインジングトナー
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50g ¥4900/ダイヤコーポレーション

梨のエキスによる香りとともに、ジェルのようにみずみずしいテクスチャーで肌にすっとなじみ、べたつきを感じさせない高保湿クリーム。化粧水と一緒に使用することでさらなる効果を実感。

窪塚洋介
profile
1979年5月7日生まれ。神奈川県横須賀市出身。1995年俳優デビュー。2001年公開映画「GO」で第25回日本アカデミー賞新人賞と史上最年少での最優秀主演男優賞を受賞。映画を中心に活動を続け、2017年公開の「Silence-沈黙-」でハリウッドデビュー。2019年公開のBBC×Netflix London制作の連続ドラマ「Giri/Haji」が話題に。2006年からは卍LINE(マンジライン)として音楽活動を開始。そのセンスをいかし、詩やエッセイ、旅行記を手がけるなど、その活動は多岐に渡る。2021年、ユニセックスコスメ「AQX(アックス)」をローンチ。

撮影/MELON(TRON) ヘアメイク/佐藤修司(botanica make hair) 取材・文/池城仁来 ※スタイリングは窪塚さん私物

Edited by 渕 祐貴

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