「人と違うところは、欠点ではなく個性だと思える大人でいたい」
──今回の作品を通して、何かご自身に変化はありましたか?
「やっぱり、主演をやる前の木村と、一度主演を経験させていただいた木村は、全然違います(笑)。長年、自分にしかできないことってなんだろう、木村昴だからできたことってなんだろうってずっと考えてきたんです。今回主演をやらせていただけたことで、ものすごく自信がつきました。役者としてこれほど名誉なことはないし、枝松脛男は、きっと僕にしかできない役なのではないかと、誇らしい気持ちにもなりました」
──脛男は、人の欠点に惹かれてすぐ恋に落ちてしまうキャラクター。木村さんが共感できる部分は?
「今回、脛男を演じていて一番感銘を受けたのは『人と違うところって、その人だけの個性って感じがして、僕には魅力的に見えるんですよ』というセリフ。大人になると、一般的だと思われている常識からずれた人に対して少し引いちゃったり、フィルターをかけて見てしまいがちだけど、脛男のような見方ができたら超ハッピーじゃないですか。僕も中学生のとき、授業中にオナラをしちゃった女の子のこと可愛いなと思ったりしていたし、近いものはあったはずなのに、いつの間にか大人になってそのフィルターがかかってしまっていたかもしれない。そう思ってから、もう今は全員が素敵だし、全員の欠点が可愛く見えるようになりました」
──(笑)。ちなみに、木村さんご自身は欠点とどう向き合っていますか?
「“これは欠点じゃない、個性だ!”と言い聞かせます。僕は、自分の気分屋なところが欠点だなと思うんですが、個性に変えるとナチュラル、ネイチャー、自然、あとは……」
──マイナスイオンとか?
「そう!マイナスイオン! そういう変換をしていくと、いろいろな人とポジティブな言葉で会話が始まっていくんですよ。そういう向き合い方が大切だなと思っています」
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