自律神経を整える!

【正しいアラームのかけ方】気持ちよく目覚める方法を睡眠のプロに聞いてみた!

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【正しいアラームのかけ方】気持ちよく目覚める方法を睡眠のプロに聞いてみた!

朝、起きるときの手段といえば、目覚まし時計やスマホの“爆音アラーム”に頼りきっていませんか? 耳元で何度もジリジリなっていたら朝からぐったりしてしまうし、少しでも快適に起きられるのが毎朝の理想。それを叶える方法を、専門家に教えてもらいました!

教えてくれたのは…
梶本修身先生

東京疲労・睡眠クリニック院長

梶本修身先生

医師・医学博士。2003年より産学官連携「疲労定量化および抗疲労食薬開発プロジェクト」 統括責任者をつとめる。ニンテンドーDS『アタマスキャン』をプログラムして脳年齢ブームを起こし、メディア出演や講演など幅広く活動。『すべての疲労は脳が原因』(集英社新書)シリーズをはじめ、睡眠や疲労にまつわる著書も多数!

大きなアラーム音で起きるのは最悪!?

梶本修身先生
梶本修身先生

もともと耳というのは、寝ているときでもずっとオンの状態(常に聞こえている状態)。だからこそ、目覚まし時計が有効なわけです。そして、なぜ常にオンなのかというと、危険を察知するため。耳というのは、アラートを知るためのツールなんです。なので、目覚まし時計の大きな音で起きるというのは、サバンナの動物でたとえるなら、ライオンにいきなり『ガオー!』と起こされているような状況。人間にとっては、バズーカ砲で起こされているも同然です。非常に不快だし、朝から疲れることをやっていると言えるでしょう。とくに高齢者は、爆音で無理やり起きていると、血圧や心拍が一気に上がるなどして、健康へのリスクも高くなります。では、どうすれば安全かというと、ベストなのは光で目覚めること。太陽の光とともに起きるのが、人間にとっていちばん自然な起き方であると言えます。


とはいえ、眠るときはカーテンをきっちり閉めたいし、太陽の光だけで起きられるか心配になる人も多いはず……。そこで、現実的かつ心地よく起きられる目覚まし方法を聞いてみました!

おすすめの目覚ましは「NHK」と「好きな人の声」

梶本修身先生
梶本修身先生

光で起きるのが難しいようであれば、もちろん音でもかまいません。ですが、気持ちよくスッキリ起きたいのであれば、アラームなどの物理的な音ではなく、人の声で“脳の中から起こす”のが正解。夜中にテレビやYouTubeを見ているときは、音量が大きいから眠れないのではなく、内容が面白いから頭が冴えてついつい見入ってしまう。興味や関心があることは、人の目を覚まして脳の覚醒を導きます。なので、健康的かつ快適に起きるためには、驚くような爆音ではなく、声と興味・関心を活用するのがおすすめというわけです。


では、脳の中から起こすには、具体的にどうすればいいですか?

梶本修身先生
梶本修身先生

私がいつもやっているのは、目覚ましのかわりにテレビの番組予約をセットすること。毎朝、テレビから流れてくる声で起きていて、大体NHKが多いですね。NHKだと、朝は一つの番組が15分から30分ぐらいで小刻みに変わるので、予約がしやすい。加えて報道系が多く、ニュースのテーマもコロコロ変わります。そこで、関心のあるテーマについて流れ始めると、脳から能動的に起きることができるというわけです。たとえば、天気予報が流れていて、『今日は雨か~いやだな~』と考えているうちに、勝手に目が覚めていく。私の場合、大谷翔平選手に関心があるので、『今日の大谷選手は~』とメジャーリーグの結果が流れてくると、自然と目を開けてしまいます(笑)。あとは、好きな人の声で起きるというのもいいですし、ラジオを利用するのも手。睡眠アプリを使っている人もいるでしょうが、やはり心地よく健康的に起きるという観点では、音や音楽ではなく、人の声で起きることを推奨したいですね。


気持ちよく目覚めたいなら、デジタル時計にご注意!

梶本修身先生
梶本修身先生

眠るときは、真っ暗な環境がマストです。耳と同様、就寝中はまぶたを閉じていても、目はずっとオンの状態をキープしています。豆電球など小さな明かりでも睡眠の妨げになり、最近の研究ではデジタル時計の光でも睡眠の質が低下してしまうことが明らかになっています。さらに、寝ている間にそういった光をまぶたに浴び続けていると、肥満や近視に影響を与える可能性も。なので、寝るときはわずかな光でも意識して、遮光カーテンは絶対につけるようにしましょう。睡眠の質が悪いと、せっかく眠っても疲労は回復しにくく、余計に起きられなくなってしまいます。ずっと真っ暗な空間だと、きちんと起きられるか不安になるかもしれませんが、そういった観点でもテレビの番組予約を使って起きるのは◎。起床時間になったらテレビ画面もパッと明るくなるので、目覚めの一助になっていると思いますね。


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写真協力/ShutterStock 取材・文/橋場鈴里

Edited by 西村 美名子

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