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お口のプロが教える【正しい口臭ケア】
ニオイを招く原因である細菌や揮発性硫化物を増やさないためには、「唾液をきちんと出すこと」、「口の中を乾燥させないこと」、そして「舌の動きを止めないこと」が重要。日常の中で簡単にできる対策を今すぐチェック!
起床後はまずうがいをして歯磨き
上田恵子院長
寝る前に丁寧に歯を磨いて、できるだけ汚れを取り除いておくことが必須ですが、それでも寝ている間に菌は増えます。それを、朝起きたときに飲み込んではいけません。まずうがいをして吐き出してから、歯をしっかり磨くことが大事。そこからお水を一杯飲んで、朝食、水でゆすぐという流れを一日の始まりのルーティンに。食事する際、よく噛むこともポイントです。
唾液がネバついたら水で薄める
上田恵子院長
日中、口臭が気になったときは、水を飲むのが第一。乾燥した口内をうるおして、ネバついた唾液も薄めてくれます。殺菌作用のある緑茶は、菌そのものには効果的かもしれませんが、飲み過ぎると元々のうるおす力が低下し、口の中がより乾燥してしまうことがあるので、お水がベストです。
“ら”の舌動きでサラサラ唾液の分泌を促す
上田恵子院長
“ら”と言うと、舌が自然と動いて丸まります。声に出さなくてもいいので、心の中で“ら、ら、ら”と唱えながら、笑顔をつくる習慣をつけましょう。唾液の分泌が促されるので、お水が飲めない状況のときにも◎。口臭解消は、いかにサラサラ唾液を分泌させて、自浄作用能力を高めるかがカギに。日頃からキレイな唾液を循環させることが大切です。
“口元の正しい状態”をキープする
上田恵子院長
食いしばっていたり、上下の歯をグッと噛み締めたりし続けていると口内は密室状態に。ずっと閉じた口をパッと開くと、こもっていたニオイがもわっと出てきます。口呼吸は避けた方がいいですが、適度に口内の空気を流通させることも大事。
そのために見直したいのが“普段の口元の状態”です!
上田恵子院長
軽く口を閉じて正面を向いて力を抜くと、通常は、上下の奥歯にほんの少しだけ隙間が生まれます。常にキープするのは難しいですが、日中はできるだけこの状態を意識しましょう。このとき、上の歯の根元付近(上の歯の根元よりも5mm~1cmほど内側のところにある軽いふくらみスポット)に舌先を軽く当てること。また、舌を動かしたりガムを噛んだりするのも有効です。舌を動かすと、換気扇のような役割を果たしてくれますよ。
食事やおしゃべりを楽しむ
上田恵子院長
口臭の原因はガスなので、ずっとにおっているわけではありません。唾液がサラサラしていればニオイにくくなるし、ニコニコしてしゃべっていたらキレイな唾液が勝手に出てきます。話す、食べる、飲み込むといった行為は、サラサラ唾液が循環しているときにこそできること。表情がゆるんでいるとニオイは出にくくなるので、友達と楽しく話したり食事したりするというのも、質の良い唾液分泌には重要なことです。
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イラスト/腹肉ツヤ子 取材・文/橋場鈴里
Edited by 西村 美名子
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