背面は進化も早ければ後退も早い。毎日コツコツが肝!
人は背面から老ける! そのことを実感し始めたのは30代に入ってから。学生時代に運動部だったこともあり、特別なことをしなくても体型維持できていると信じて疑わなかったのだけど、撮影時に太ももの裏に線のような、シワのようなものを発見して絶句。慌てて整体の先生に相談すると、私の場合、お尻やハムストリングスにある程度ボリューム(筋肉)がないと太ももが弛(たゆ)んで見えてしまうそう。たしかに、その頃ヒップのトレーニングをサボりがちだったと反省。加えて、厄介な“巻き肩”は意識したってなかなか治らない。肩が内に入れば姿勢が悪くなるだけでなく、呼吸が浅くなったり、肩こりがひどくなったり、首や頭までしんどくなってくる。
スマホやパソコン作業などの日常の動作は、基本的に身体の前で行うものが多いから、普通に暮らしていたら巻き肩になるのも無理はない。背面美容で欠かせないのは、やはり地道なトレーニング。私は最近ピラティスでコアにアプローチして、パーソナルトレーニングでお尻や太ももの筋肉アップに勤しんでいます。自主トレが苦手だから、自宅で本格的なトレーニングをすることはなく、気が向いたらストレッチポールの上に寝っ転がったり、ボールを肩甲骨に効く部分にセットしてゴロゴロ滞りをほぐしたりしています。お風呂で温まる際には浴槽にEMSマシーンを沈め、その上に座ってお尻の筋肉を刺激したり。
このように、背面に意識を向けることで、わりと早めに結果が出ます。後ろ姿が変わるだけでなく、全身がシャンと整うんです。背筋がスッと伸びることで内臓が正しい位置に収まり、下腹がぽっこりすることなくお腹全体がキュッと引き締まります。胸が開いて呼吸が深くなれば、顔色だってよくなってくる。肩まわりの巡りがよくなれば、むくみが取れて顔や首周りがすっきり見えるといううれしい変化も! 最近は代謝が上がって、冷えにくくなってきた気もします。背面トレーニングの効果は侮れない! ただし、サボったらすぐ振り出しに戻ってしまうのも背面の性。忙しさにかまけて2週間放置すれば、お尻やハムストリングスはしぼんで肩甲骨も埋まってきます。日々コツコツ、地道に続けていくほかなさそうです。
こんな涙ぐましい努力を重ねたって、10代、20代の頃特有の華奢さとハリが共存したパーフェクトボディを取り戻すことは不可能に近い。だから、大人は質感で勝負するべし!!と、私は常々自分を鼓舞するように言い続けています。すべらかで肌トーンが均一で、しっとり&むっちり。10代のボディには宿らない、あの色香を手に入れたら最高の自信になる。努力次第で必ず質感は手に入るからやるしかない。お手入れは顔と同じく、化粧水から。ボディ用でもいいけど、私は顔用で使い切れなかったものをたっぷり塗り込むことが多いです。このワンステップを加えたことで、質感が激変! この前も女友達が不意に私の腕に触れて「わ、スベスベ! どういうこと?」って笑っていました(笑)。
ちなみに背中は、ニキビを防ぐ専用ソープを定期的にお手入れに組み込んで予防。よ〜く泡立てたら背中全体に広げてしばし泡パック。以前、オイルリッチなアイテムを背中に使ったら細かいニキビが多発したので、お風呂上がりのケアはローションのみか、タカミのボディ用スキンピールのようなさっぱりタイプを使っています。
こうして、顔と同じくらい背面美容を徹底しているのは、いくつになっても、胸を張って好きな服を堂々と着こなしたいから。背中の大胆に開いたトップスやタイトなデニム、ショートパンツなどを着られるボディでありたいんですよね(実際に着るかどうかは別として)。今回着用した、大胆に背中の開いたkhaiteのトップス、実は私物で、一目惚れして購入したもののなかなか出番がなくて着られなかったんです。すごく気に入っていたから、この企画のために仕上げた体で着られてうれしい! 背中も脚も、ウエストも。隠さなくていい部分はひとつでも多いほうがいい。背面美容を極めて、臆さずに出せるパーツを増やしていきましょう。
“隠さなくていい部分はひとつでも多いほうがいい” by Minami
撮影/三瓶康友 ヘアメイク/林由香里 スタイリング/平田雅子 モデル/田中みな実 取材・文/中川知春
Edited by 松本 薫
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