連載 なんだかメシマズなので、料理上手に習ってみた!

超簡単【アクアパッツァ】白ワイン不要!お手頃な材料で“旨味たっぷり”な味に

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目次

水・野菜・オイルの「蒸し煮」でさらに旨味がアップ

小田先生
小田先生

塩・コショウがタラになじんだら、余分な水分を再び拭き取ります。


小田先生
小田先生

次は、タラを焼いていきましょう。20cmのフライパンに大さじ1のオリーブオイルを入れて熱します。


小田先生
小田先生

アクアパッツァは、オイルと食材の水分から出た旨味がたっぷりの出汁を楽しむ料理なんです。フライパンが温まったら、皮目を下にして油に浸すようにタラを投入。2分ほどこのまま焼きます。


オギ
オギ

香ばしい香りがしてきました~。自分で作るときは、ササっと火を通すくらいで2分も焼いていない気がします。


小田先生
小田先生

タラはすごく旨味の濃い魚。皮と身の間には脂があるので、香ばしく焼くと旨味のある出汁のベースになるんです。2分焼いたらひっくり返して、タマネギを投入します。


小田先生
小田先生

さらに、ミニトマト、ニンニクを投入して……。


小田先生
小田先生

水が(アクア)が暴れる(パッツァ)料理なので、水を入れます。


オギ
オギ

アクアパッツァ=白ワインが必須、と思っていたのですが、水だけでいいとは意外です!


小田先生
小田先生

もちろんあるに越したことはないのですが、水だけでも食材の旨味をしっかり引き出せば、ちゃんとおいしくなりますよ。水に続いて塩も投入しましょう。


オギ
オギ

塩が残っていますが、全部入れないんですか?


小田先生
小田先生

魚の味にもよるので塩は全部入れず、あとで調整できるよう少し残します。


オギ
オギ

細やか! プロのワザですね。


小田先生
小田先生

いやいや普通だと思うけど(笑)。ここから6~7分煮て、ミニトマトから水分が出てくるのを待ちましょう。ここで蓋をするとタラに火が通り過ぎてしまうので、蓋はせず、トマトとタラの味をなじませていきます。


オギ
オギ

そういえば、自分で作ると魚の身が縮んでいるような。蓋をしてグツグツ煮込んでいたから、火が通り過ぎたんですね。野菜炒めのときの蒸し焼きみたいです。


小田先生
小田先生

考え方自体は同じで、アクアパッツァの場合は、少量の水・野菜の水分・油で煮ていきます。そろそろトマトから水分が出てきましたね。蓋をしないので、トマトの水分が少しずつ蒸発して、旨味も凝縮されていきます。


小田先生
小田先生

トマトが煮崩れたら、煮汁を回しかけ旨味を行き渡らせましょう。


オギ
オギ

そろそろ完成が見えてきました! 本当に簡単で、切り身でOKなのもうれしいです。


小田先生
小田先生

尾頭つきの魚のほうが、確かに出汁が出ます。アクアパッツァはもともと、おろすのに値しないような魚を丸ごとおいしく食べるための料理だと言われています。深海魚みたいな、ちょっとグロテスクな見た目の魚を使うこともあります。


オギ
オギ

おしゃれ料理ってイメージがありましたが、もっと気軽に考えていいんですね。


小田先生
小田先生

香りづけとして、オリーブオイルを大さじ2加えます。


小田先生
小田先生

最後にパセリを加えて完成です。


オギ
オギ

彩りが美しい~。


小田先生
小田先生

色も味のうちです。


完成!

小田先生
小田先生

仕上げに粉チーズをプラスしてもいいし、カルディで売っているようなバジルソース、ケッパーなどを加えてもおいしいです。


オギ
オギ

スモークサーモン用に買っていつも持て余すケッパーの活路が、こんなところに!


小田先生
小田先生

今回は使いませんでしたが、食材にアサリを加えたら、より旨味がアップしますよ。


【今回の学び】トマトは単なる彩りでなく味のカナメでした

実際に食べてみると……旨味が濃い! どうしてアサリや尾頭付きの魚、白ワインも使った私のアクアパッツァよりおいしいのか……。ミニトマトの切り方や、火の通し方一つで、こんなに味が変わってくるなんて、毎度のことながら驚きです。なかでも、いつも彩りくらいにしか考えてなかったトマトの偉大さに気づかされました。後日、絶対にこのレシピで作ってリベンジします!

次回予告:「レシピを見ない」が料理上手の証拠?

撮影/国井美奈子 監修/小田真規子 イラスト/大窪史乃 取材・文/伊藤彩子

Edited by 西村 美名子

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