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教えてくれたのは……
日本体育大学 教授/現役ボディビルダー
岡田隆さん
長年、柔道日本代表チーム、日本オリンピック委員会強化スタッフとしてオリンピックのメダル獲得に貢献する一方で、自身もボディビルダーとして数々の大会で入賞を果たす。また、骨格筋評論家「バズーカ岡田」の名で、さまざまなメディアで情報を発信中。著書に『最高の除脂肪食』(ポプラ社)ほか多数、YouTubeチャンネル「新・バズーカ岡田チャンネル」なども人気。
なぜ、いつもダイエットに失敗してしまうの? その原因を聞いてみた!
理由1:「我慢すること」を前提にダイエットするから
岡田隆さん
どんなダイエットも続けられなければ意味がありません。糖質をガッツリ減らすような極端な食事法だと満足感が得られず、自分に無理を強いることになります。すると、結局短期間しか続けられず、痩せても体重は逆戻り。
続けられるダイエットとは、極端なことをしない方法をベースに、自分の生活にフィットするようアレンジして習慣化することがいちばん。例えば炭水化物を全く摂らないのではなく、量を少しずつ減らすなど、「これなら続けられる」という方法を用意しましょう。そしてそれを毎日の生活に組み入れれば、ダイエットをしているのが当たり前の状態になり、結果的に痩せることができます。
理由2:「短期間で痩せること」を目標にしてしまうから
岡田隆さん
これまで1週間や1ヵ月など、短期間で急激に痩せようとしていなかったでしょうか? そのせっかちな目標設定がダイエット失敗の大きな原因。車で考えてみましょう。2時間かかるところを1時間で到着しようとすると絶対事故になりますよね。多くの人はSNSで大量痩せしている人の情報に惑わされて、自分が無理な目標設定をしていることに気づかないのです。
健康的に痩せるために落としていい体重の目安は1ヵ月で体重の5%程度が上限。それを上回る減量はリバウンドをしやすいですし、体にも悪影響を及ぼします。例えば50kgの女性なら1ヵ月で2.5kgまでの減量が目安。1週間にすれば500g強の減量です。それを念頭におき、目標体重までの期間を逆算しましょう。しかしこれはあくまでも上限です。ちなみに体重が80kg程度ある私は月2kgを目安にしています。5%は私には苦しいですから、無理はしていません。
理由3:野菜中心の食生活なら痩せると思い込んでしまうから
岡田隆さん
ビタミンやミネラルが豊富な野菜はヘルシーなイメージがあります。でも野菜中心の食生活だと、体をつくる最も大切な栄養素・タンパク質が不足しがちに。また、ドレッシングをかけすぎれば脂質過多になり、太る原因にもなります。野菜ばかりを食べるのではなく、肉、魚、卵、大豆などのタンパク質もバランスよく摂ること、ドレッシングにも意識を向けることが大切です。
理由4:体重計の数字に一喜一憂してしまうから
岡田隆さん
体重は、水を飲めば増え、尿や便を出せば減るように、簡単に増減します。ですから体重計の数値で一喜一憂する必要はありません。
ただし、体重や体脂肪率はボディづくりを上手く管理する材料になるので、体重を測ること自体はとても大切です。ポイントは毎日同じ時間に測ること。おすすめは朝起きて排尿した後。体重は1日のうちでも増減しますが、一番安定しているのがこのタイミングです。そして、日々の体重の変化にとらわれるのではなく、1週間トータルでどれくらい変わったかに目を向けましょう。
理由5:運動しないで痩せようとするから
岡田隆さん
食事だけでダイエットするよりも運動を取り入れたほうが、効率よく痩せられます。筋トレを習慣として取り入れましょう。糖質を摂取すると筋肉と肝臓に蓄えられますが、過剰に摂り過ぎた糖質は体脂肪としてため込まれてしまいます。自宅でスクワットをしたり、階段上りや歩く時間を増やしたりして筋肉をつければ、糖質や脂質を効率よく使える、体脂肪をため込みづらい体になります。
また、脂質を消費するには有酸素運動が有効。筋トレ+有酸素運動の組み合わせがおすすめです。
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食べながら痩せる最強の方法【除脂肪食】とは?
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