──『恋わずらいのエリー』で映画初主演を果たした宮世さん。人気コミックが原作の作品ですが、まずは出演が決まった瞬間の感想を教えてください。
宮世琉弥(以下:宮世)「学生の恋愛を描いた作品に出演することは目標に掲げていたことなので、お話をいただいたときは本当に嬉しかったです。しかもヒロインの“エリー”こと市村恵莉子を原菜乃華ちゃんが演じると聞いて、嬉しさが2倍になりました。3度目の共演になるのですが、初共演の際に『いつか映画やドラマでダブル主演できたらいいね』と話していたんです」
──宮世さんが演じた“オミくん”は学校イチのさわやか王子ですが、実は裏では口が悪いという一面も。原作漫画を読んで共感できる部分はありましたか?
宮世「僕自身はウラオモテがないタイプだと思うので、オミくんとは全然違います(笑)。ただ、なかなか素直になれない彼の心情に共感できる部分はありました。反抗期の“あるある”かもしれませんが、周囲に本当の自分を見せることができなくて、ちょっとモヤモヤしていた時期が僕にもあったので。そんなオミくんと、妄想が生き甲斐だったエリーが、自分の殻を破って少しずつ成長していく。そこは映画でも注目していただきたいポイントですね」
──思春期女子の脳内を映像化したような“胸キュン”シーンにも挑戦したと思いますが、忘れられないエピソードはありますか?
宮世「あらゆるシーンで予想外のハプニングがあったので、ひとつを選ぶのが難しいんですが、でもやっぱり、原作漫画でも話題になっていた“ジャージキス”のシーンは大変でした。すでに場面写真が公開されていますが、1日目は砂埃が舞っていて撮影が中止になってしまって。2日目は天候に恵まれたのですが、原さんの顔や髪がグシャグシャにならないようにファスナーを開けるのが難しくて、理想の見え方を追求しながら何度も撮り直しました」
──何度も共演している原菜乃華さんとは、どんな空気感でコミュニケーションされていましたか?
宮世「オミくんは“ツンデレ”な一面があるので、今回は休憩中も原さんに対して少しツンと接する練習をしました。彼女がテンションを上げて話しかけてくれても、あえて右から左に聞き流してみたり(笑)。初共演だったら生まれないような絶妙な距離感を一緒に作ることができたと思います。とはいえ胸キュンなシーンに関しては僕も引き出しが多いわけではないので、そこは三木康一郎監督に相談しながらクオリティを上げていきました」
──映画『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』などを手掛けてきた三木監督は恋愛映画の名手ですよね。
宮世「監督は本当にアイデアの引き出しが多くて、熱心にお芝居を手ほどきしてくれることもありました。例えばエリーの腰をグイッと引き寄せるシーンで、監督が僕を相手にお手本を示してくださって。それが参考になりましたし、意図せずして女の子側の気持ちも知ることができました(笑)」
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宮世さんの「理想の女性像」とは?
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