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パラパラチャーハンなんて幻! 絶対ベチャッとします
オギ
世の中には「チャーハンをパラパラにするための方法」がいろいろ出回っていますよね。「解凍したごはんを使うといい」とか、「冷やごはんがいい」とか、「卵を先入れ(もしくは後入れ)するといい」とか。
小田先生
それで、パラパラになりましたか?
オギ
それが……一度たりともパラパラしたためしがないんです。「家庭の火力でパラパラにするのは難しい」ってよく聞くので、ベチャッとしてもしょうがないのかな~と半ばあきらめていました。
小田先生
そんなことじゃないかと思って、メシマズさん用のパラパラチャーハンレシピを考えてきました!
*パラパラチャーハン*
■材料(2人分)
白飯(粗熱を取ったもの):350~400g(茶碗2杯分)
卵:2個
焼き豚(かたまり):80g
長ねぎ:1本(80g)
生しいたけ:4枚
塩:小さじ1/2
サラダ油:大さじ1
ごま油:大さじ2
しょうゆまたはオイスターソース:小さじ1~2
■作り方
1 焼き豚は1.5cm角に切る。長ねぎは縦四ツ割にし、1cm幅に切る。しいたけは根元の硬い部分を切り落とし、1.5cm角に切る。
2 大きめのボウルに卵を割りほぐし、ごはんを加えて木べらで切るように混ぜ合わせる。ごはん全体に卵が絡み、色が均一になったら塩2つまみ(分量外)を加えてさっと混ぜる。
3 フライパンにごま油大さじ2を入れて中火で約2分熱する。焼き豚、長ねぎ、しいたけを広げて1~2分焼き、さらに1分炒める。中央をざっと空けて、卵液ごはんを加える。
4 ごはんと具材を全体に広げて1~2分焼いたら、木べらでほぐしながらごはんが乾いてパラリとするまで6~7分炒める。
5 塩小さじ1/2を全体に振り、1分炒める。中央を空けてしょうゆを煮立て、さっと炒め合わせて器に盛る。
べチャッと対策は、具材の選び方から!
小田先生
まずは具材を1~1.5cm角に切っていきましょう。
オギ
もっと細かく切るのかと思っていましたが、意外に大きめサイズなんですね。
小田先生
このくらい大きいほうが、食べごたえが出るんです。今回の具材は、メシマズさん用に「水気が少ない=べチャッとしない」ものを選びました。
オギ
いつもながらメシマズフレンドリーな先生、助かります!
小田先生
玉ねぎは水分が多めなので、長ねぎがおすすめです。
パラパラの秘訣は「卵コーティング」!
小田先生
チャーハンに使用するごはんは「炊きたてで粗熱をとったもの」でも、「温め直したもの」でも、どちらでもOKです。
オギ
冷やごはんはどうでしょう? 「水分が少なくてパラパラしやすい」とネットで見たことがあるのですが。
小田先生
冷やごはんというのは温度が冷えていればいいのか曖昧です。冷蔵庫で冷やしてしまうと具材との温度差があってフライパンの温度が下がりやすいので、炒める時間が長くなり、かえって具材の水分が出やすくなったり、反対に焦げやすくなったりしてしまうので。その代わり、べチャッと対策として、ごはんに「卵コーティング」をします。
オギ
卵コーティング!?
小田先生
しゃもじでごはんに卵液をまんべんなくからめていきます。しゃもじでごはんを切るようにからめていくと、米粒がつぶれず粘りが出るのを防げます。
オギ
火を通す前に、卵をごはん粒をコーティングするんですね。
小田先生
それによって、火を通したときに卵のタンパク質が固まって、コーティングされたごはんがベタつかずパラパラになるんです。卵コーティングには、ごはん1粒1粒の旨みを高める役割もあります。
オギ
もしやアツアツごはんを使ってはいけないのは、卵が熱に触れる時間が増えてしまうからでしょうか?
小田先生
そうなんです。炊きたての状態で卵と混ぜると、すぐに固まってかえってボソボソした食感になってしまうので、ごはんを素手で触っても大丈夫な程度まで、粗熱をとるのを忘れないでくださいね。下味の塩も加えておきましょう。
オギ
よく見たら卵の色が均一! 本当にまんべんなく卵液がごはんにからんでますね。自分で作ったときは、サクッと混ぜただけでこんなに丁寧にはからめていませんでした。
小田先生
それだと火通りや食感にムラができてしまいます。1粒1粒に卵液をまとわせるようにしてくださいね。
では、いよいよ炒めていきましょう。ごま油をフライパンに投入します。
オギ
ごま油、こんなにたっぷり入れるんですか!
小田先生
油で卵液ごはんをコーティングすることで熱が入りやすくなるし、効率的に水分が飛ばせるので、よりパラパラになります。
オギ
卵と油のダブルコーティングですね!
小田先生
これで2分ほどフライパンを温めます。パラパラチャーハンを作るには、フライパンの温度を下がらないようにするのがポイントなので、ここはしっかり温めましょう。
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チャーハンの正しい炒め方を解説!