【思春期ニキビ】の原因と治し方を医師が徹底解説。編集部厳選の洗顔・化粧水・市販薬も紹介

山屋先生

男性ホルモンの働きが活発になり、皮脂の分泌量が増えるのがおもな原因です。過剰な皮脂に古い角質などが混ざり合って毛穴に詰まると、ニキビの原因であるアクネ菌が増殖し、炎症を起こしてニキビになります。

山屋先生

男性ホルモンと似た働きを持つ黄体ホルモンの分泌が活発になり、皮脂量が増えることでニキビができやすくなります。毛穴が古い角質などでふさがれて大量の皮脂が閉じ込められ、アクネ菌が増えてニキビができるというメカニズムは男子と同じですね。

山屋先生

皮脂が毛穴につまり、ふさがれてできるコメドがニキビの初期段階。いわゆる白ニキビですね。ここで対処できればいいのですが、皮脂をエサにアクネ菌が増殖すると炎症が起き、赤ニキビへ。さらに悪化すると膿をもった黄ニキビになり、こうなると周囲の皮膚もダメージを受けるため、クレーター状にへこんだり色素沈着を起こしたりして、跡になりやすくなります。また、思春期ニキビは、額の白ニキビから始まる場合が多いと言われています。全体的に白ニキビから赤ニキビが多い印象です。

山屋先生

皮脂分泌が多くテカリやすい額からでき始めて、こめかみ、鼻、鼻のまわり、そして頬に広がることが多いですね。こめかみや頬の真ん中、フェイスラインなどは跡になりやすいので注意したい部位。

山屋先生

個人差もありますが、10代の終わりぐらいまででしょうか。

山屋先生

皮膚科で治療を受けるのが早いと思います。膿がある場合は専用器具で圧出、炎症を起こしているなら鎮静させる薬を注入します。どちらにしても、翌日にキレイに治るわけではなく、目立たなくなるまで３～４日はかかると思ってください。

山屋先生

思春期ニキビはＴゾーン中心、大人ニキビはＵゾーン中心にできる傾向がありますが、ホルモン分泌のせいで皮脂が過剰になるという根本的な原因は同じ。呼び方が異なるだけで「尋常性ざ瘡」という皮膚の病気であることは変わりません。

山屋先生

跡に残りやすくなるので絶対にダメ！　自然につぶれるならともかく、指や器具で無理に中身を押し出すと雑菌が入ってまたニキビができやすくなるし、周辺組織が傷つけば色素沈着やクレーターなどの跡になってしまいます！

山屋先生

間違ったケアをしないことが大事です。自分でつぶすのはもちろん、気になるからとニキビをいじらないようにしましょう。炎症が繰り返されることで色素沈着が起こりやすくなるので、同じところに何度もニキビができるようなら早めに皮膚科に相談したほうがいいと思います。

山屋先生

ゴワゴワした手触りの肌、厚ぼったい肌、毛穴が目立って皮脂分泌が多い肌は気をつけたほうがいいですね。あとは全体に赤みのある肌も、皮脂によって炎症を起こしていることが多いので注意が必要。普段から正しい洗顔と保湿をするなどちゃんとしたスキンケアをしておき、ニキビが悪化するのを防ぎましょう。

山屋先生

男子も女子も、肌表面の汚れをしっかり落とし、化粧水とモイスチャライザーでケアするのが理想です。男子は洗顔できても保湿を嫌がる傾向にあるから、ニキビが悪化するケースが多いんですよ。

山屋先生

紫外線は角質を厚くしてしまうため、日焼けすると毛穴がふさがれてアクネ菌が増殖しやすくなります。なるべく早いうちからＵＶケアを取り入れてほしいと思います。

山屋先生

皮脂を抑制するのが思春期のニキビケアの優先事項。どちらかというと保湿力が高めの大人ニキビ用スキンケアは、アイテムによっては油分過多な場合もあります。ダメではないけれど、使用するには注意が必要ですね。

山屋先生

どんなニキビであれ寝不足は大敵。肌の生まれ変わりが阻害されるため、古い角質が溜まってしまい毛穴詰まりを起こしやすくなります。

山屋先生

以前は、チョコレートやナッツ類を食べるとニキビになると言われていましたが、最近は特定の食材がニキビ発生につながることはないとされています。それより、添加物や油分の多いジャンクフードなどを食べ過ぎないことが大事。甘いジュースの飲みすぎもダメですよ。

山屋先生

早いうちから正しいスキンケアをしている人は、男女問わず肌がキレイなまま中高時代を過ごせる傾向にあると実感しています。女子はとくに成長が早くなっているようですし、小学校高学年ぐらいから正しい洗顔と保湿を心がけるといいと思います。

山屋先生

跡に残したくない、早めに治したいということなら、皮膚科で診察を受けたほうがいいと思います。ただ、ニキビを『深刻な病気ではないから』と軽く見てしまう医師もいるんですね。美容皮膚科や最新のニキビ治療を取り入れている皮膚科を受診したほうが安心かもしれません。

山屋先生

保険適応の塗り薬と抗生物質の飲み薬がメインなので、肌に合わない場合も多いです。場合によっては器具による圧出、漢方やビタミン剤が処方されることもあります。

山屋先生

「その人の肌状態や体質に合わせた塗り薬や飲み薬を処方します。また、ケミカルピーリング、イオン導入など施術を組み合わせることも。保険適応の治療と比べ、塗り薬、飲み薬、施術すべてにおいて選択範囲が広いのが特徴です。