“美容との心地よい距離感がわかってきました”
空前のブームとなっている美容医療との付き合い方を聞いてみると——
最新技術には頼りたい! でも形状は変えない
「年末にクリニックで肌質改善のために、ごく弱~い出力でレーザーを当ててもらったのですが、肌に合わなかったようで、全顔が軽い火傷のような状態に。一般的にダウンタイムを要さない施術でも、私は完全に回復するまで20日かかりました。もう二度と美容医療には手を出さない!と思うほど後悔したけど、たまたまその治療が合わなかっただけで、ほかの施術は合うかもしれない。夢のような技術が日々どんどん生まれているのだから、様子を見ながら自分の肌に合うものをうまく取り入れていくのは悪くないと思っています。
肌が弱くてこれまで未開拓だった美容医療を、少しずつやってみたい思いに駆られ始めた今日この頃。ただ、キレイになるためとはいえ、一時的にでも肌がボロボロになったり、血だらけになるのは耐えられそうにないので、ハードな施術はできそうにありません。整形についても、否定的ではありません。ただ、流行りの顔を追い求めて、若いうちからあちこち頻繁に顔を変えている子をみると、心配になります。全部イヤになったからといって、顔はまるごと取り替えられないから、同じ顔であと40年、50年と生きていくことを考えて、もう少し慎重になってほしいな、と。
そもそも完璧な顔って、本当に魅力的かしら。左右差がある顔に人はどこか惹きつけられ、笑ったときの崩れた表情が抱きしめたくなるほど愛くるしくて、やや低くてなだらかなお鼻がチャーミングだったりもする。もちろん、程度によるし、それがコンプレックスで自信が持てないなら、納得のいくように整形をしていいと思います。ただ、自分の顔はひとつだけ。大切に」
できれば死に化粧はヘアメイクさんと相談したい(笑)
「会社をやめてフリーランスになった頃、環境の変化など複合的な理由で不眠ぎみになり、肌も心もボロボロに。一度壊れてしまいました。でもその経験があったから、生活習慣や睡眠環境を見直すきっかけになって、口にするものにも意識を向けられるようになりました。すると、いつしか肌を褒められるようになって、美容がどんどん楽しくなって、仕事の幅がグーンと広がり、今、こうして大好きなビューティ誌で表紙をやらせていただいています。人生何が転機になるかわからない。
フリーになってから、この8年で得たものはたくさんあります。同時に手放してきたものもありました。自分にとっての心地よさを追求するあまり、人間関係は最小限に(友達少なめ)。それでも、私は心と体が健やかであることを最優先にしたいから、しばらくはこのままでいいのかなって。
今後、いつまで自分軸な生き方を続けられるかはわからないけど、できればご機嫌な可愛いおばあちゃんとして生涯を終えたいです。葬儀も自分で段取りをしてから逝きたいくらい(笑)。お花はこんな感じで、ヘアメイクはこんなイメージで『リップの色は当日の顔まわりのお花の雰囲気次第かな~』って相談したりして。そんなふうに生涯美容愛あふれる人であれたら幸せだね、って気が早すぎる“もしも話”にも花が咲いちゃう、VOCE編集部とライターさんとの会話をみんなに聞かせたい(笑)」
田中みな実、春は大人の“バブみ”メイクでいく!
透明感、ちゅるん感、シアーなツヤがピュアネスを引き出す
いつだって、美のトレンドにコンシャスな彼女が今注目しているのが“バブみ”。それを大人仕様に落とし込みつつ、春らしさまでしっかり表現。この春絶対真似したいメイク!
大人になっても失いたくない無垢さや透明感はメイクで呼び起こす
メイクの大テーマは、いま流行りの“バブみ”を大人仕様に落とし込んだもの。若見えを狙ったものではなく、無垢な愛らしさや透明感など、大人になっても持ち合わせていたい要素をメイクによって呼び起こしたいという狙いがあって。
すっぴん風とも、エフォートレスとも、甘々とも違う大人こそ似合うバブみをご提案。淡いモーヴで静かな透明感を滲ませたり、濁りのない色みで立体感を操ったり、ちょっぴり強めの青みピンクで一筋縄ではいかないあどけなさを表現したり。
肌にも自分の内側にも滞りがちな濁りやくすみを、メイクとともに脱ぎ去ろう。可愛らしさやピュアネスは年齢とともに失われていくものではないことを証明しよう。この春は大人のバブみメイクで、くすぶっていた純度を爆上げしていきましょう。
撮影/菊地泰久(vale./人物) ヘアメイク/林由香里 スタイリング/西野メンコ 取材・文/中川知春
Edited by 松本 薫
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