石井美保さん監修
\お手入れのアドバイスつき未来の肌悩み診断!/
VOCEアンバサダーにも摩擦レス迷子が!
VOCEアンバサダーに「摩擦レス」についてたずねたところ、認識が誤っていたり、加減に迷っているという実態が浮かび上がってきた!
摩擦レスは今やかなり浸透してきたけれど……
※VOCEアンバサダー83名に聞いたアンケート
Q. 「こすらない」を心がけている?
A. 95%がYes!
美容好き代表のVOCEアンバサダーならではの結果に。ただし、摩擦を敬遠するあまり過剰なケースも!!
\思い込み!/
洗い上がりをスッキリさせたいので100回以上すすいでます。やさしく水をかけているので、摩擦じゃないですよね?
せっかくの摩擦レス洗顔が台無し!
いくらこすらないように意識しても、必要以上にすすぐのはやはり刺激に。泡がちゃんと消えるまですすいでも残るしっとり感は保湿成分によるものなので、気になるならサッパリ洗い上がる洗顔料を選んだほうが◎。
\思い込み!/
スクラブ洗顔は摩擦になりそうなので控えています
こすらず転がせばメリット大!
問題なのは、毎日使ったり、圧をかけてこすること。肌状態をチェックして、ゴワついているなら、その部分にのみスクラブを。優しく転がすなら肌負担も少なく、不要な角質が取れてツルンとするなどメリットの方が大きい!
\思い込み!/
枕に巻くタオルは、摩擦がないように毛足が長くて柔らかいものを使ってます
睡眠中、実は摩擦が起こりやすい!
柔らかければOKと思いがちですが、長い毛足が肌に引っかかり、摩擦の原因に。なめらかで保湿効果もあるシルクのカバーがベストですが、肌あたりがなめらかなら綿素材でもOK。また寒くて布団をかぶって寝る人も要注意。肌をこすってしまうため、就寝用のネックウォーマーなどで温かくし、予防を。
\思い込み!/
極力こすりたくないので、ファンデーションは使いません
極端すぎ。塗り方に工夫を
指だけで塗り広げてなじませようとすると摩擦に。リキッドファンデを手のひらでスタンプ塗りしてスポンジでならすか、クッションやローラーで塗るファンデを活用して。
せっかく実践してくれるなら、「思い込み」をゼロにしてもっと美肌になってほしい
皆さんの間で「こすらない」「摩擦レス」が浸透してきたのは、とてもうれしいこと。実践して肌がキレイになったという声も届いてます。
その一方で、「これは摩擦なの?」「摩擦を意識しすぎて汚れが落とせていない気がする」「摩擦が怖くて〇〇できない」と戸惑われている方が多いのも事実。また、摩擦ばかり気にして、たとえば洗浄成分を肌に長くのせてしまうなど、その他の刺激に対する意識が疎かになっている人も。
そもそも「摩擦レス」とはいいますが、生きていくうえで摩擦を完全にゼロにするのは、不可能です。肌状態によってはスクラブのように少なからず摩擦を伴うケアが必要なことだってあります。でも、それは必要に応じてたまに行うスペシャルなケア。
私が提唱するのは、日々のお手入れや毎日の避けられない行為の中での「こすらない」です。手を縦横斜めにすべらせるのが、摩擦を起こす動き。手の動かし方やアイテムを工夫することで、摩擦を与えずに汚れを落としたり、スキンケアやメイクをなじませることができ、ダメージのない日々の積み重ねで肌はどんどん美しくなれるのです。
今回、ピックアップした「思い込み」は一部ではありますが、その答えにある考え方がさまざまなシーンにおいてヒントとなり、応用できるはず。正しい「こすらない」ケアのコツをつかんでくださいね。
【クレンジング編】
◆どんなクレンジングも「W洗顔しないと汚れが落ちない」と思い込んでる!
W洗顔不要のクレンジングって信じていいんですか? 心配で、しっかりW洗顔せずにはいられません……
W洗顔不要のアイテムなら一回で終わらせるのがベスト。洗う回数が増えるぶん、こする確率アップ!
本来、クレンジングでメイクを落とし、その後肌に残ったクレンジング剤を汚れとともにオフするのが洗顔料。W洗顔不要タイプは剤が残らないよう設計されており、もう一回洗うのはトゥーマッチ。潤いを奪いすぎるうえ、ムダに肌に触れる機会を増やすと心得て。
【How to】
【Point】小さい回転は摩擦に。必ず大きな円で!
くるくる小さく回すと、力が入って摩擦を起こすため、ゆっくり大きく動かすのが鉄則。面積によって手を使い分け、各パーツ3回を目安になでるようになじませ、メイクが浮いてきたらすすぎへ。
◆「量が多ければ、摩擦にならない」と思い込んでる!
クレンジング剤は多ければ多いほどいいですよね?
大切なのは量ではなく厚み。時間をかけないことも意識して
肌と手の間に十分な剤の厚みが常にあり、直接触れない状態を保てる量であることが大事。また、肌にのせる時間が長いほど、負担になるので注意!
◆「力を入れればメイクは落とせる」と思い込んでる!
なかなか落ちないポイントメイク。落とすためにはある程度の圧は必要ですよね?
ポイントメイクは浸せば落ちる
メイクはこすり落とすのではなく、浮かせて落とすもの。ポイントメイクリムーバーをコットンにヒタヒタに含ませ、優しくあて吸い取らせて。
【洗顔編】
◆「皮脂も角栓も、こすれば全部落ちる」と思い込んでる!
ある程度こすらないと角栓や毛穴詰まりが落ちている気がしません
洗顔は皮脂や汚れを落とすもの。角栓はこすっても落ちません。分けて考えて!
いわゆるいつもの泡洗顔で角栓や毛穴詰まりまで落とそうとしているのが間違い。洗顔で落ちるのは泡の力で浮いてくる皮脂や汚れがメイン、それで落ちないものは専用のもので!
【Point】毎日の洗顔はとにかく優しく。肌質・肌状態で洗い方をスイッチして
泡が触れるだけで汚れは落ちるもの。基本は余分な皮脂までスッキリ落とせる“押し洗い洗顔”ですが、乾燥や敏感に傾いていたり、朝、ベタついてなければ、“生クリーム洗顔”を。
乾燥しているなら生クリーム洗顔
たっぷりの泡をのせた状態で、大きなワンストロークで顔をぐるっと一周。泡が全体にのったら、押し洗いせず、すぐにすすいで。
油っぽさが気になるなら押し洗い洗顔
常にたっぷりの泡が肌と手の間にある状態で、肌に対して垂直にモフモフと押し当てて。泡をのせて始めてから10秒以内にすすぎへ。
それでもまだ毛穴が目立つなら、酵素洗顔を部分的にプラス
角栓や詰まりが目立つのは、摩擦で肌を硬くしているのも一因。摩擦レスを徹底しつつ、酵素洗顔で硬くなっている部分を柔らかくし、角栓が取れやすい状態に。
それでもまだゴワつきが気になるなら、スクラブ洗顔を部分的にプラス
手で優しく触れたときに、ザラッと引っかかったり、ゴワゴワ硬いときは、その部分だけスクラブを。ゴリゴリこすらず、スクラブを優しく転がすイメージで。
【スキンケア編】
◆「拭き取るには強めにこする必要がある」と思い込んでる!
コットンを使う拭き取りローション。コットンも拭き取りも摩擦ですよね?
浸してから優しくなでる程度なら摩擦をおさえられます
石井さんがコットンを使うのは、ケア中にモロモロが出てきたり、メイク崩れを直すとき。たっぷりの液で肌を浸すようなイメージで優しくあててモロモロやメイクを浮き上がらせてからなでるように少しだけすべらせて。
【Point】コットン2枚重ねで液もたっぷりしたたるくらいに
乳液は規定量の倍近くのせ、化粧水はコットンの四隅までたっぷりと。さらに何もつけてないコットンを重ね、クッション性をアップ。
◆「スペシャルケアは刺激が強いからNG」と思い込んでる!
エステやマッサージも避けた方がいいですか?
月一回くらいならOK。まずは毎日の摩擦を減らすことが最優先
日々の摩擦の積み重ねで肌はくすみ、たるむのであり、たまに、しかもプロが行う施術なら問題なし。セルフでたるみ改善を行うなら、肌に摩擦を与えないように。
摩擦レスでできるたるみケア
さまざまなブランドが推奨するたるみメソッドからヒントを得て、乳液やクリームをなじませたら、最後に引き上げるようにピンと張った状態でおさえて5秒キープ。
◆「クリームは肌の上でのばすもの」と思い込んでる!
かためのクリームを使うときどうしても力が入ってしまって……
最初に手の温度でゆるめれば、のばす必要なし
そのままのせず、手で温めながら柔らかくして、手全体に広げたら肌を包み込むようにのせて3秒キープ。これを繰り返し、全体に。
【ベースメイク・日常生活編】
◆「下地やファンデはのばして塗るもの」と思い込んでる!
愛用している下地があまりのびなくて……肌の上での摩擦が心配です
縦や横に引っ張る動きは摩擦に。優しくのせて、優しくならすが正解
クリームと同様に手全体に広げてから、肌にスタンプを押すようにあて、手についた下地やファンデを転写。目まわりや鼻など細かい部分は薬指や小指を使ってのせ、仕上げにスポンジでトントンしてなじませる。
\最後はスポンジでなじませる/
◆「優しくやれば、ツールはなんでもいい」と思い込んでる!
アイシャドウやチークをぼかすときは、「なるべく優しく」を心がけています
ブラシでササッと、が基本。まぶたや頬が凹んでいたらこすれている証拠
しっかり発色させたいという思いから無意識にチップを押しつけて塗りがち。また、きれいにぼかそうとチップをワイパーのように何度も往復させるのも摩擦に。ブラシで優しくが基本!
◆「ボディなら、ある程度の圧は問題ない」と思い込んでる!
体を洗うときは、ナイロンタオルを使って洗ってます
ボディも手洗いが理想的
顔より丈夫そうだし、泡さえあれば大丈夫と思いがちですが、ボディも摩擦レスを意識して。私も手で泡をのせるだけにしたところ乾燥しなくなって触れ心地がよくなり、透明感もアップ。
コスメ選びもですがそれよりも大切なのが、いかに日々の摩擦をおさえるか。1週間、1ヵ月と続けると肌が変わるので今からぜひ!
石井美保さん監修
\お手入れのアドバイスつき未来の肌悩み診断!/
撮影/岩谷優一(vale./石井さん)、榊原裕一(読者モデル) ヘアメイク/間隆行(Lila/石井さん)、小澤桜(MAKEUPBOX/読者) スタイリング/青木宏予 読者モデル/あずみ、anzu、かがりり、理沙(すべてVOCEアンバサダー) 取材・文/楢崎裕美
Edited by 加茂 日咲子
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