目次
教えてくれたのは…
銀座ケイスキンクリニック院長
慶田朋子先生
銀座ケイスキンクリニック院長・日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。最新の美容医療機器や治療法を自らの肌で試し、その経験と高い知識で皮膚の悩みに何でも答えてくれる美肌の救世主。わかりやすい説明でメディア出演も多く、『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館刊)をはじめ切れ味鋭い著書も人気!
シンプルケアとは洗顔・化粧水・乳液(クリーム)の3ステップ
肌が弱っていると顔を洗わない……なんて人もいるかもしれないけれど、まずは洗顔料でやさしく洗うことが大事なファーストステップ!
慶田朋子先生
洗顔料を選ぶ際の一つの目安としては、洗顔直後に肌のつっぱりを感じないこと。水気をふきとってすぐにつっぱるような感じがあるのなら、脱脂力が強すぎる可能性があります。また、水温にも要注意。“ぬるま湯”というと人肌ぐらいの温度を想定する人も多いかもしれませんが、本来は32~34度の“ぬるま水”という感覚が正しい。洗いすぎや熱いお湯は、肌がより乾燥を感じやすくなるため、余計にいろいろと塗りたくなってしまうという負のスパイラルに。
また保湿に関しては、化粧水と乳液orクリームにとどめるのがシンプルケアの鉄則!
慶田朋子先生
角層の状態やバリア機能が低下しているときは、うるおいもアレコレ与えないことが第一! 美容液は使わず、化粧水と乳液もしくはクリームだけという基本のケアが、肌を立て直す土台となります。コスメは、敏感肌用ラインのものを、きちんと適正量使うことが大切。個人的には、より安全に考慮したコンプライアンスの高い製薬会社や化粧品メーカーのものを選ぶのがいいのかなと思いますね。また、シンプルケアとはいっても、紫外線対策は必須。朝は必ず日焼け止めを塗りましょう。
編集部がセレクト! 敏感肌用スキンケアコスメ
シンプルケアを続けると、早ければ2週間で肌は落ち着く!
慶田朋子先生
正しいお手入れをきちんと続けた場合、ビニール肌は徐々に改善されていきます。20代であれば、角層のターンオーバーに要するのは約2週間。つまり、早ければ角層の状態は2週間で元に戻るということです。キメが完全に失われているときは、表皮そのものが傷んでいる可能性大。表皮のターンオーバーには年齢が若い肌でも4週間は必要なので、肌の立て直しには1ヵ月半ほどかかると思って。
「シンプルケアの期間は、パックはお休みして!」
慶田朋子先生
角層やバリア機能が弱っているときにパックをすると、肌はより傷みます。シンプルケアを続ける間は、美容液と同様、パックもいったんストップしましょう。美容好きほどお手入れに物足りなさを感じ、いろいろと重ねたくなるのだとは思いますが、そんなときは深呼吸して“肌のリカバリー”という原点に立ち返って。そのためにも、この期間はSNSをチェックしないほうがいいし、鏡も極力見ないほうがいい。見てしまうから気になるんです。ときには、肌への執着や情報を捨てることも大切です。
「シンプルケアと肌断食は別物です!」
慶田朋子先生
肌が荒れているからといって、スキンケアアイテムを全く使わないといった“断食”までする必要はありません。シンプルケアとは、いわば“粗食”。一汁三菜というわけではないけれど、肌にも最低限のうるおいや栄養は必要です。あくまでも、“暴飲暴食”(美容液やパックなど、スキンケアアイテムをたくさん使うこと)はやめておこうねという認識に。
「シンプルケアしても生活がボロボロじゃ意味なし!」
慶田朋子先生
間違ったスキンケアだけではなく、生活習慣の乱れも美肌を損なう要因! 健やかな肌を保つには、食事や睡眠はもちろん、便秘解消などの腸内環境、運動習慣、そしてストレスコントロールという5本柱を守ることが欠かせません。早く寝るだけで肌の修復は高まるし、翌日は間違いなくハリが出ます。あとは、過度なダイエットにも気をつけて。油を抜きすぎると、肌のバリア成分を形成する材料が不足します。オメガ3系など、良質な油を摂ることを心がけましょう。生活習慣を整えることで、肌のリカバリーを内側から後押ししてくれますよ!
取材・文/橋場鈴里
Edited by 西村 美名子
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この記事に登場したコスメ(3件)