「ぐちゃぐちゃな恋愛が終わった後の、主人公の表情の描き方はすごい」(MIYAMU)
──連載漫画の制作中、印象に残っていることはありますか?
MIYAMU「連載の途中で、yasunaさんの画力がメキメキと上がっていったこと! yasunaさん的にもその実感があったみたいで、後半になるにつれて、前半の画が気に入らないって言っていました」
yasuna「そうですね。長い連載期間中に、漫画家としていろいろと勉強させてもらって。今の自分だったらもっと臨場感ある感じで描けるな、みたいなのがすごくありました」
MIYAMU「うん。特に後半のシーン。曖昧で感情がぐちゃぐちゃになる恋愛が終わって、主人公の二人が気持ちを落ち着ける場所を見つけた後は、表情の柔らかさが本当に伝わる絵になっていてすごいなと思いました」
yasuna「ありがとうございます」
──長いお付き合いのお二人だからこそわかる、MIYAMUさんとyasunaさんの素顔。『曖昧ベッドルーム』の登場人物に当てはめるなら誰だと思いますか?
MIYAMU「yasunaさんは、アキちゃんっぽいんじゃないかな。目の前の恋愛にガーって真っ直ぐになるときはなるんですけど、最後は自分が大事にしたいものを大事にするというか、アキちゃんのすべてを相手に明け渡しすぎない感じがある。」
yasuna「あはは(笑)。確かに、今の私がまさにアキちゃんだなって感じかも。ときめきっていうよりも落ち着いた安らぎのある生活をしています」
──まさにアキちゃんですね! ではyasunaさんから見て、MIYAMUさんはどのキャラクターっぽいと思いますか?
yasuna「私、登場人物が全員MIYAMUくんの分身みたいな感じに見えるんですよ。女の子も男の子も、MIYAMUくんの中にあるものが色濃くなって出てきているんだと感じます。だから、ある人にとってはハルトだし、また別の人にとっては冬堂さんみたいに見えるんだろうなと思ったり」
MIYAMU「私、そんなにいろんな表情ないですよ!(笑)。でも確かに、原稿を書いていて、『俺についてこいよ!』みたいな元気ハツラツなキャラクターはいないかも。核心ついたことを言わないし、さらっとしているのがかっこいいみたいに思っている、スカした奴ばっかり」
yasuna「うん。MIYAMUくんらしさがあるキャラクターが多い(笑)」
MIYAMU「ね。そろそろ、ちょっとハツラツなキャラを書きたいかも。まっすぐでバカ素直みたいな」
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沼ってしまう恋から抜け出せない人に