教えてくれたのは…
フットブルー代表
西谷裕子さん
創業25年のサロン「フットブルー」の代表であり、“フットケアの女王”といわれる足美容の専門家。角質肥厚やタコ、魚の目、巻き爪……など、さまざまの症状の根本原因となる骨格から立て直し、理想的なアーチを整えることで改善する「fori3Dフットケア」は、約30年のキャリアで培ったオリジナルの手技。
【Instagram】yuko_nishitani
【公式HP】https://www.footblue.co.jp/
見極めが難しい! タコと魚の目の違いは?
西谷さん
今、私のフットケアサロンには、「魚の目なのか、タコなのか……よくわからないから見てほしい」と、足にできた硬くなった部分を気にしていらっしゃる方が増えています。魚の目とタコは外見的には似ることもありますが、角質の厚さや形状に違いがあります。その2つの原因と特徴を簡単にご紹介します。
タコ(胼胝)
西谷さん
タコは、靴が当たるなどして皮膚への圧迫や摩擦によってできます。角質が厚くなり、より中心部が硬くなります。手のペンの当たる部分にできる部分にできる“ペンダコ”を想像していただくとわかりやすいかもしれません。また、足の指が密集している場所にタコができやすい傾向があります。
魚の目
西谷さん
タコと同様、皮膚への圧迫や摩擦による角質肥厚が原因です。刺激を受け続けたところで、角質が厚くなるのにも限界があるので、そうすると、皮膚の内側に円錐形の芯のように角質を形成していきます。画鋲のような芯を形成するイメージで、タコのようには盛り上がりません。魚の目のように見えることから、こういった名前になっています。
セルフケアが難しいタコや魚の目のケアは、プロに頼るのが正解
西谷さん
セルフケアでタコや魚の目の完治を目指すのは難しく、専門家のケアが必要です。軽度の場合など、一部セルフケアが可能なケースもありますが、ヤスリなどで無理にゴリゴリ削るなどむやみやたらケアは肌を傷めることがあるので注意が必要です。魚の目の場合、サロンでは、専用マシンを使い、適切に角質肥厚をケアしていきます。また、市販の魚の目用のパッチは、サリチル酸で円錐状の角質の芯を溶解しますが、周囲の正常な皮膚が早く溶解してしまうため、使う場合には、十分に気を付けましょう。
足裏にトラブルがあると、それらをかばうような無理な歩行になり、骨格が崩れて姿勢が悪くなるなどの原因から肩こりや腰痛など身体のトラブルに発展する恐れもあります。たかがタコ、たかが魚の目と、放置せず、定期的なプロによるケアで改善を。
タコや魚の目と似ているけれど、実はイボ!? ウイルス性なら3日後に100個に増えることも……
西谷さん
タコや魚の目と勘違いされがちなのが、ウイルス性のイボです。私のサロンにいらっしゃる方の中にも1週間に3人ほどイボの疑いのある症状が見られます。その場合、治療が必要になるため、皮膚科へ行くことを提案しています。
ウイルス性のイボは、免疫力の低下や疲労やストレスが溜まっていると感染しやすく、傷がある部分にウイルスが侵入するケースもあるそうです。夏にはプール、日常的なシーンではジムやサウナなどの入浴施設のマットを介して感染することが多いように感じます。気になるからと、手でポリポリ触っていたら、頭皮や顔などに感染して、イボが10個、20個と増えることもめずらしいことではありません。1個だし……と放置すると3日後に100個になる可能性があり、パートナーや家族に感染するかもしれません。ですから、足に気になる角質の硬い部分ができたときには、サロンや皮膚科で見てもらうほうが安心です。
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巻き爪が急増中!? その原因を解説
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