ガサガサかかとをつるつるにする、かかとケアのポイントをフットケアの女王が指南!
西谷さん
足裏は、自分の体重を支える負担に耐えられるよう顔や体のほかの部分と比べて、もともと皮膚の構造が厚くなっています。摩擦刺激を受けて厚くなった角質の下には、フレッシュな皮膚の細胞が生まれているものの、厚い角質に隠れているためカサカサ状態が改善しません。かかとの肥厚化した角質をリセットするためには、まずは一度、かかと用のやすりで取り除くと◎。足裏全面を薬剤にひたして角質をピーリングするアイテムは、土踏まずなど厚くなっていない部分の角質まで同じ強さで溶かすことによるダメージが気になるので、お使いになる場合には注意が必要です。
【STEP1】かかと用やすりで角質を削る
カサついた肌は表面の角質を取り除いてあげることで新しい肌細胞が肌の上部に移動しやすくなり、状態が改善します。
【STEP2】保湿コスメでかかとに油分を与えてコーティング
お風呂上がりには、足専用の保湿クリームでケアを。コーティング力を高めるなら、クリームの上からオイルを重ねるのがおすすめ。さらにラップを貼り付けて靴下を履くと、浸透力が高まりますが、汗をかくと冷えの原因になるので、注意を。
かかとケアをする際に注意すべきポイント
お風呂でかかとのやすりケアをするなら、ものたりないくらいが正解!
西谷さん
お風呂で濡れてやわらかくなった角質に対してやすりをかけると、取り除きすぎてしまいがち。ですが、「かかとのケアはお風呂でやりたい」という声が多いのも事実。お風呂で濡れたかかとをケアするなら、やすりで優しくかかと全体をひとなでする程度から始めて様子を見ましょう。濡れた状態でツルツルになるまで削るのは、完全にオーバーケア。失敗を避けるなら、かかとが乾いているときにケアできると安心です。
一度に削っていい角質の厚さは、ラップ2枚分! 多くの人がやりすぎ傾向にあり!
西谷さん
一度に削ってよいかかとの角質は、0.02mm、ラップ2枚分程度です。最近では、SNSなどでどっさりと削り落とした角質の量を自慢する画像が目立ちますが、肌を守るために厚くなった角質を一気に取りすぎると、体は危機感を覚えて、もっと角質をつくろうとするため、かかとがさらに硬くなります。
やりすぎて“鏡餅かかと”になっているかも? かかとの角質ケアは、3~4週間一度でOK
西谷さん
ひび割れするようなかかとに悩まれている方をカウンセリングすると、ケアをやりすぎているケースが多々あります。肌細胞の生まれ変わるペースを考えれば、かかとのケアは3~4週間に一度でOK。ケアを始めてから3~4回程度は2週間に一度でもOK。それよりケアのスパンが短いと、未熟な肌細胞を刺激してしまうことで、肌の防衛本能によって角質が厚くなりやすくなりますし、それをさらに削り続ければ、絶対に赤むけた状態になります。
かかとに皮脂腺なし! しなやかに保つためには油分ケアが必須
西谷さん
かかとには皮脂腺がなく、オイルの皮膜で肌を守るという機能がありません。そのため、カサつきを防ぐためには、年齢問わず、油分を含むコスメで保湿ケアをする必要があります。角質を削るだけで保湿ケアを怠ると、かかとの乾燥状態が加速するため、肌の生まれ変わりが乱れて角質がはがれやすくなって“カサカサかかと”が進行します。
ボディケアコスメでは、届かせたいところに届かない! 足専用のコスメで確実に、肌の生まれ変わりを促す
西谷さん
かかとの肌は5重構造になっています。顔やほかの部分の4層構造とは異なり、一層多いです。そのため、かかとの肌質自体を底上げするためには、足の5層構造の肌を考えてつくられた足専用コスメがベター!
尿素配合コスメは、毎日使いにはおすすめしません!
西谷さん
尿素は、角層内の水分を引き寄せて肌内部に水分の膜を作り出すという成分です。一過性の保湿ケアとしては優れていますが、ずっと使い続けていると、角層の水分を集める特性上、角質が硬くなるという見方も。毎日かかとケアに使うコスメとしては適していないというのが私の見解です。
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取材・文/金子優子 構成/剱持百香
Edited by 剱持 百香
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