今回のゲストは元宝塚歌劇団・花組男役の和海しょうさん。絶対的な歌唱力、どんな役でも演じられる巧みな演技力で花組を支えてこられた和海さん。先日惜しまれながら宝塚歌劇団を退団。ご卒業後の今のお気持ちをお聞きしました。記事の最後には未公開カットもたくさん掲載していますのでどうぞお楽しみください!
16年間当たり前にやっていたことが、当たり前でなくなるということがどういうことなのか、不思議な感覚でした。
美夢ひまり(以下 美夢)
お久しぶりです! ご卒業おめでとうございます。今日はよろしくお願いします。
和海しょうさん(以下 和海さん)
初舞台の時には本当にお世話になりました!
美夢
何年前の話でしょう(笑)。
和海さん
コロナ禍になってから楽屋でお会いすることもできなくなってしまって、今日はとても楽しみにしていました!
美夢
私もです! では早速お話を伺っていきたいと思うのですが、宝塚をご卒業されて1ヵ月。千秋楽の日はどのように過ごされましたか?
和海さん
16年間当たり前にやっていたことが、当たり前でなくなるということがどういうことなのか、不思議な感覚でした。一つ一つのことがこれで最後なんだなと思いながら、髭をつけましたね(笑)。
美夢
もうつけることないでしょうね(笑)。
和海さん
そうですよね(笑) お手伝いに来てくれていた同期の華雅りりかが動画を撮ってくれました。
美夢
思い出ですね!
和海さん
千秋楽後の夜はアドレナリンも出ていたからか、2時くらいまで寝られず、片づけをしたりしていました。そして翌日は朝9時からネイルに行き、関西に戻って夜は京セラドームで野球観戦をしました(笑)。
美夢
本当に? タフすぎませんか(笑)。
和海さん
卒業したらネイルをすることも、野球観戦もすごく楽しみにしていたのでまったく苦ではなかったです! もともとすごくせっかちで、やれることはどんどんやっていきたいタイプなんです。
美夢
段取り魔ですね。
和海さん
段取り大好きですね(笑) 千秋楽の少し前から、卒業後のネイルや美容院の予約などを入れていましたね。自分の中で一区切りつけたいという気持ちがすごくあったので、男役ではしなかったネイルをしたり、前髪を切ったりすることで自分がOGになった自覚を持ちたかったんです。
美夢
なるほど。
和海さん
男役の洋服も下級生の子に譲ったりして、一旦リセットしました。女性らしい洋服を着たいというわけではないのですが、今までのものを着る気分ではないんですよね。
美夢
なんか違う、という感情ですよね。
和海さん
本当にそうです。色もモノトーンばかり着ていたので、これからは色ものも着てみたいと思って買い足しています。
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千秋楽、大階段の秘話とは?