美容コラムニスト
近藤須雅子さん
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VOCE創刊メンバーであり、第一線で美容界をウォッチし続けるレジェンド。深い知識をベースに忖度なく書かれる記事はユニークでためになるとプロアマ問わず支持を集める。
美容家
君島十和子さん
透明感あふれる清らかな肌、美しい佇まいに憧れる人続出。必要ならすっぴんを披露することも厭わず、ためになる美容情報を発信し続ける。近著に『アラ還十和子』(講談社)。
医師
友利新さん
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スキンケアとインナーケアを専門とし、化粧品会社の研究にも精通。医学的視点に基づくポジティブでわかりやすい解説に定評があり、VOCEをはじめ多数のメディアで大活躍!
美容研究家
大野真理子さん
みずからを“皮膚の変態”と呼ぶ美容マニアであり、つるんとなめらかな毛穴レス肌の持ち主。自身のSNSから人気に火がつき、彼女の推しコスメは飛ぶように売れると話題沸騰中。
【老ける原因:糖化】肌を黄ばませて硬くする
インナーケアをメインにコスメでも対策
友利さん
体内の余分な糖が、細胞を構成するタンパク質や脂質と結合し、最終糖化産物といわれるAGEsを生じるのが糖化。この糖化も酸化と同じく、肌に炎症を起こすことがわかっています。
君島さん
糖化に関しては、外的なことより、食事などによる内的な影響が圧倒的に大きいから、食事の取り方がポイントになりますよね。
友利さん
はい、そうなんです。ただ糖もタンパク質も私たちの体にとって必要なもの。甘いものを浴びるように食べていては、もちろんダメですが、まったく摂らないのも体が飢餓状態になるので×。過剰摂取をせず、また血糖値を急上昇させないようにコントロールする必要があります。
大野さん
そのことを知り、食前に青汁やもずく酢を摂って、血糖値を爆上げさせないようにしています。
近藤さん
摂取した糖をエネルギーとして使いきれないと糖化を引き起こすともいわれているので、スイーツの食べすぎを控えるのも対策のひとつ。
友利さん
糖化に関しては、体内のことについてばかりで、ずっと肌については考えられていませんでした。
近藤さん
そんな中、肌にもAGEsが溜まることを見つけたのがポーラ。肌を黄ばませ、硬化させるため、ゴワつきや弾力の低下などに繋がるんだとか。
大野さん
実際、抗糖化コスメを連用したところ、色ムラがなくなり、透明感がフォロワーさんにも驚かれるぐらいアップ。なので、スキンケアでも対策ができると思ってます。
「糖化も炎症を引き起こす。まずは予防が大切です」(友利さん)
◆糖化とは?
余分な糖がタンパク質や脂質に結びつき、肌に蓄積するAGEsを生成すること
食事などで取り込んだ糖がエネルギーとして消費されず、細胞を構成するタンパク質や脂質と結びつき、最終糖化産物AGEsを生成。AGEsは褐色で硬く、人間には分解や除去する能力がないため、どんどん蓄積。
◆糖化が起きるとなぜ老けるの?
肌が硬くなってゴワついて、たるみ、黄ぐすみも発生!
AGEsは、肌の角層や真皮にも蓄積。角層自体が硬くなってゴワつくうえ、褐色のため、肌を黄色く着色。真皮ではコラーゲンを変性させ、コラーゲンを生み出す線維芽細胞にもダメージを与え、ハリを著しく低下させる。
人間の体にはAGEsの除去機能がないため、まずは予防が大事!
必要以上に糖を摂りすぎてしまうと糖化が加速。また、運動不足などで活動量が少ないと糖が消費されにくく糖化しやすいため、糖の摂取量と活動量のバランスをきちんと取ることも大事。
◆糖化する原因は?
- 運動不足
- 糖の過剰摂取
- 不規則な食生活で血糖値が乱れる
糖化ケアに必要なこと
【予防編】食生活やライフスタイルの改善
食事やおやつタイムでの糖質の過剰摂取や、空腹時にいきなり甘いものを食べることで起こる血糖値スパイクにより、糖化が発生。そのため、糖質をセーブしたり、食事の前や最初に食物繊維を摂るなどして対策を。さらに体内に余分な糖や脂質があると起こりやすいため、運動をして消費すると◎。
【ケア編】糖化ケアができるコスメを活用
コスメ界で肌の糖化研究をリードするのが、ポーラとロート製薬。糖化のプロセスにおいて、肌の中に生じたAGEsは自動的には分解も除去もされないため、そもそも糖とタンパク質がくっつかないように防いだり、できたAGEsの分解や除去を目指すアプローチがカギに。
撮影/榊原裕一(人物)、伊藤泰寛(静物) ヘアメイク/金澤美保(友利さん)、小澤桜(大野さん)、辻元俊介(近藤さん)、黒田啓蔵(Iris/君島さん) スタイリング/槇佳菜絵(友利さん)、青木宏予(君島さん) イラスト/もちづきいずみ 取材・文/楢﨑裕美 構成/河津美咲
Edited by VOCE編集部
公開日:
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