■恥ずかしくて言いづらい【女子に多い】かゆ~いお悩み編
【頭がかゆ~い】頭は神経が敏感。ケアを怠らないで
ストレスや誤ったシャンプー法が頭のかゆみを助長するケースも!
「頭皮は汗や皮脂で蒸れて汚れが残りやすいため、かゆみが起こりやすい場所です。また、神経が敏感なので、1ヵ所をかいたら、そのかゆみがどんどん広がることも少なくありません。頭皮はかかずに、やさしく洗ってケアを」
【乳首のまわりがかゆ~い】ブラジャーが合っていないのかも
腕を上げたときにブラのカップがズレる人は要注意。
「ブラのカップが小さすぎて皮膚がすれることが原因でかゆみが起こります。また、下着の素材が合わない、締めつけが強すぎるなどもかゆみの原因に。下着はコットンや絹などの肌にやさしい素材にして、ブラのサイズを見直してみましょう」
【足がかゆ~い】水虫かも? 毎日、足を清潔に!
角質が多く、蒸れやすい足は、菌が繁殖しやすい場所。
「水虫はカビの一種である白癬菌が原因で引き起こされる皮膚感染症で、約9割は足に繁殖します。足の水虫はできる部位ごとに症状が異なり、治療は3ヵ月以上継続することが大切。足のかゆみに気づいたら早めに皮膚科を受診しましょう」
\こんなところにできるよ/
爪白癬は爪が白くにごり、厚く変形し、表面に縦ジワができる。土踏まずなどに小さな水ぶくれができる小水疱型はかゆみが強い。かかとの角質層が厚く硬くなる角質増殖型は皮膚が剥けてひび割れを伴う。足指の間の趾間(しかん)型は白くふやけるタイプと赤くなり皮がむけるタイプがある。
【長湯をするとかゆ~い】長湯は保湿成分が溶け出すので注意
美容には長湯がよさそうだけど。
「皮膚は入浴前よりも入浴後のほうが乾燥状態に陥っています。42℃以上の熱いお湯に長時間つかると、角層がふやけて角質にすき間ができ、保湿成分が必要以上に溶け出して乾燥してかゆみを生じます」
入浴後乾燥かゆみから身を守る3ヵ条
- 湯温は38~40℃のぬるま湯に
- 入浴後は髪と体をよく乾かす
- 保湿ケアは入浴後15分以内に
【生理前に体がかゆ~い】女性ホルモンの影響。生理が始まるとおさまるはず
生理前のかゆみの多くはホルモンの影響。
「生理1週間前はホルモンの影響で心と体が敏感になりPMS(月経前症候群)などの不調が起きたり、かゆみを感じやすくなる時期。生理が始まるとかゆみがおさまるのでかゆみを感じたら深い呼吸とリラックスを心がけて」
【デリケートゾーンがかゆ~い】敏感な場所だからこそ強い刺激はダメ
タイトなデニムの締めつけがかゆみを引き起こしている可能性が。
「ジーンズなど硬い素材の洋服は股間に下着がくい込んでこすれて、かゆみを引き起こしやすくなります。デリケートな場所ですから、強すぎる刺激には注意を」
【×】硬い素材の下着や服
ジーンズなどの硬い素材の服や、肌の弱い人はナイロンなどの素材でも、こすれてかゆみを感じることがある。かゆみを感じたら、通気性がよく肌にやさしい素材の下着や服を。
【×】ごしごし洗いすぎ
外陰部のまわりを石鹸をつけてごしごしと洗いすぎるのはNG。刺激の少ない洗浄料で、泡でやさしく包みこむように洗いましょう。拭くときもやさしく。
【×】生理中のナプキンの素材
生理中のナプキンの素材が合わなかったり、パンティーライナーの常用によるムレもかゆみの原因に。コットンタイプのものに替えるなど、違う商品を試してみましょう。
産婦人科医に聞いた! デリケートゾーンのかゆみをともなう病気は?
産婦人科専門医
竹元 葉先生
sowaka women’s health clinic院長。医学博士。すべてのライフステージの女性が小さなことでも気軽に相談できるかかりつけ医を目指し、女性スタッフのみのクリニックを開業。
◆白いおりものが多いならカンジダ膣炎かも
「デリケートゾーンのかゆみが強く、白いカッテージチーズのようなぽろぽろしたおりものが増えたなら、カンジダ膣炎の可能性が。カンジダは誰でも常在菌として持っているのですが、ストレスや寝不足などで免疫力が落ちたときに発症します。かくとかぶれて、よりかゆくなるので、おりものが気になる強いかゆみは婦人科へご相談を」(竹元先生)
【症状】カッテージチーズのようなぽろぽろとした白いおりものの量が増える。同時に猛烈なかゆみをともない、かくとかぶれてしまうことも。
【対処法】初めての場合は必ず医療機関で診察を受け、適切な処方で治療を。再発の場合は、薬剤師が常勤する薬局で市販の薬を購入することでの対処も。
◆他の病気にも注意!
かゆみをともない、おりものが緑や灰色だったり、魚のくさったようなにおいがする場合はヘルペス、コンジローマ、トリコモナス膣炎、細菌性膣炎などの可能性も。おりものがいつもと違ったら医師に相談しよう。
■かゆみが長く続いたら?→かきこわす前に皮膚科へ相談を!
「かゆみの原因によって炎症を抑える外用薬やかゆみを抑える内服薬を処方してもらえ、早めに対処すれば薬の使用期間も短く、かゆみによるストレスから早く抜け出せますよ」
イラスト/ちばあやか 取材・文・構成/山本美和
Edited by 岡部 奈央子
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