目次
目の上の脂肪は「取らない」が正解?
加藤総院長
下まぶたのふくらみの原因となる眼窩脂肪は、目の上にもあります。それを切除すると、将来、上まぶたが落ちくぼんで目元の老化を早めてしまう可能性があります。そのため、当院では、基本的に上まぶたの眼窩脂肪の脱脂は行っていません。
眼窩脂肪と目の筋肉(眼輪筋)の間にルーフという脂肪があり、それが多いと腫れぼったいまぶたに見えることがあります。その場合、ルーフを取り除く手術をすることはありますが、形成外科医であっても、それらの脂肪と筋肉が重なっている構造を理解している人はどれくらいいるのだろう、という懸念もあります。取るべきではない眼窩脂肪を取り除ってしまっているドクターも少なくないのが実情です。
眼瞼下垂(がんけんかすい)の解決法は?
加藤総院長
眼瞼下垂は、コンタクトの長期使用や加齢などによって、上まぶたが開けづらくなる症状です。まぶたを開く筋肉の働きが弱くなることが主な原因です。上まぶたが黒目に1~2mmかぶっているのは正常ですが、それ以上かぶっている場合は、眼瞼下垂の疑いがあります。眼瞼下垂は、上まぶたを持ち上げるのが大変という自覚症状があり、目が眠たそうな印象になりやすくなります。
加藤総院長
治療法としては、上まぶたの二重のライン上を切開して、目を開ける筋肉、または、腱膜(けんまく/繊維組織のこと)を短縮させる手術がポピュラーですが、目の内側を切開して表には傷をつけない方法もあります。その他にもいくつかの方法があり、眼瞼下垂の度合いや個々にあわせた治療を選びます。糸でまぶたを止める二重術、埋没法で改善することも可能ですが、仕上がりの美しさを考えると、外科手術はおすすめの選択肢です。
※ 眼科、形成外科にて「眼瞼下垂症」(視界が狭くなり日常生活に支障をきたすなど、重度の症状)と診断された場合は、健康保険が適用されます。
加藤総院長による眼瞼下垂の治療例
加藤総院長
20代後半の患者さん。ご要望に沿って目の開きの改善と二重の再建を同時に行った例です。術後の腫れや赤みは、2日後がピークで、上まぶたのメイクは約1週間後から可能。AFTERは術後6ヵ月の様子。眠そうな印象が消え、パッチリとした目元になりました。
治療内容:眼瞼下垂修正(開閉機能と美的改善)
料金:46万2000円〜66万円
イラスト/二階堂ちはる 取材・文/金子優子
Edited by 西村 美名子
公開日: