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教えてくれたのは…
神楽坂 肌と爪のクリニック院長
野田弘二郎先生
形成外科医にしてプロネイリストの資格を持ち、肌や爪疾患の治療のほかジェルネイルやマニキュアによるトラブルにも造詣が深い。巻き爪や二枚爪など爪に悩みを抱える患者が全国各地から治療を受けにくるという爪治療のエキスパート。メディア出演も多数。神楽坂 肌と爪のクリニック HP:https://www.hadatotsume.com
ささくれの症状を改めておさらい!
爪のまわりの皮膚がむけると「ささくれ」と言うけれど、「ささくれ」って本当はどんな症状を指すのでしょうか?
爪のまわりの角質の一部がはがれたものが「ささくれ」
野田先生
「ささくれ」は医学的には「さかつめ」や「ハングネイル」と言い、地方によっては「さかむけ」とも呼ばれています。爪を囲んでいる生え際部分の皮膚を「爪郭(そうかく)」と言うのですが、そこにできる角質の一部がはがれてめくれあがったものが「ささくれ」です。爪の付け根や横など、誰でも一度はできたことがあるポピュラーなトラブルですが、指先のほうが尖った三角形にむけた皮膚が衣服に引っかかったり、ときには痛みをともなうことで、悩んでいる方が多くいます。
ささくれがめくれると、すごく痛いのはなぜ?
ほかの場所の皮むけより、爪のまわりのささくれは痛みを強く感じる場合があるけれど、その理由は?
爪のまわりは知覚神経が集中しているから
野田先生
ささくれができる爪のまわりは知覚神経が集中しているので、痛みを感じやすい場所です。そのため、小さなケガであっても、指先だと痛みを強く感じます。
ささくれができる原因は?
主な原因は皮膚の乾燥
野田先生
ささくれの主な原因は角質の乾燥です。特に秋から冬の11月~2月頃、外気の温度や湿度が下がって、皮膚が乾燥する時期にトラブルが起きやすくなります。また、手が濡れたり乾いたりをくり返す飲食業の方も、皮脂のバリアが失われて角質が乾燥しやすく、ささくれができやすいですね。
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保湿しても、ささくれができるのはなぜ?