連載 ベッキーの「新こきゅう」

みなさん、お節介してください【ベッキー書き下ろしエッセイ連載第11回】

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みなさん、お節介してください【ベッキー書き下ろしエッセイ連載第11回】

家族に仕事に向き合う毎日の中で、ベッキーさんが気づいたことや考えたこと、出会ったひとやもの、とにかく心を動かされたままに本音で綴る連載【ベッキーの「新こきゅう」】。写真もベッキーさんが撮影。「ご近所さんに不意にいただいたお花。嬉しいものですね。ありがとうございます」

今日はみなさまに、お手紙を。

どうですか。生活は。楽しめてますか? まあ、楽しいことばかりじゃないか。それが人生ってもんですよね。辛い時、苦しい時……“私の人生、これがずっと続くのか……”と思ってしまうのは何なんでしょう。なぜかそういう錯覚に陥りません? 例えば妊娠した時の“つわり”とか、辛いなーと思っていたんですけど、終わること想像するよりも、今が永遠に続くことを考えてしまってただただつらい。でもいざ、つわりが終わると『あ、そっか。こういうのって、終わりがあるもんなのか。』とはっとする。身近なところだとインフルエンザとかもそうですよね。

心が元気ない時もそう。その時の“辛い”と言う気持ちで、頭も時間も埋め尽くされてしまって、“私の人生=つらい”と決めつけてしまう。そんなわけないのに。まだまだ人生という物語の途中なのに。でも、それが悩みというものなんですよね。苦しみというものなんですよね。

よく『何かあったら相談してね!』っていうフレーズ聞きますよね。私もついつい言ってしまうけれど……あれってどうなんでしょう。苦しい時って自分からはSOS出しづらくないですか?『なんか辛いから話聞いてほしい。』だなんて自分から言いづらくないですか? 自分のことでいっぱいいっぱいのはずなのに、そんな時に限って“友達に迷惑かけたくない”とか人への配慮をしてしまって。だからみなさん、お節介してください。辛い人は自分からノックなんてできないんです。だからこちらからいきましょう。『トントントン! やほー。なんかあったー? 最近のこと教えて! はい! ぶっちゃけトークしよー!』と。ともだちでも、家族でも、少し踏み込んで聞いてみてください。私も辛い時、何度も友だちに救われました。ある友だちは『今からベッキーの家行って料理するから!』と言って乗り込んでくるし、ちがう友だちは毎日電話してきて『今思ってることをとりあえず教えて』と言ってくるし。辛くて、立てなくて、うずくまっている時の友達のアプローチはありがたかったなぁ。やっぱり1人じゃ立ち上がれないもん。みんな、“そっとしてあげる優しさ”を選びがちだけど、実は“踏み込んでみる優しさ”もアリです。ぜひ大切な人の、心の扉を開いてあげてください。

友だち、家族、仲間、みーんなにしっかり生きてもらって、まだまだ思い出増やしていきましょう!

以上、私からの夏のお便りでした。

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ベッキーさん
ベッキー/Becky

1984年生まれ。神奈川県出身。14歳で子ども向け番組『おはスタ』でデビュー。以降、バラエティやトーク番組、雑誌などで活躍。2019年にプロ野球指導者の片岡保幸さんと結婚し、2020年春に第一子、2021年春に第二子を出産。2021年には「第14回ペアレンティングアワード」でママ部門を受賞。洋服のデザインや絵画制作も行い、カラフルなアクリル画が印象的な「Becky art」も人気。YouTubeチャンネル「ベツキイ!!!!」も、絶好調配信中。また、自身初のスキンケアブランド「NaturaLUNA...のプロデュースもしており多方面に活躍の場を広げている。

撮影、イラスト、文/ベッキー 撮影(ポートレイト)/猪原悠

Edited by 渕 祐貴

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