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「メシマズ」とは?
「作るメシがマズイ」の意。ネットの世界では「味が極端にマズイ」「見た目も味もひどい」など、激しいものを指すことが多いですが、この連載では「料理歴はそこそこあるのに味が微妙・たまに成功するけれど、だいたいおいしくない」といった意味で使用しています。
【登場人物】
教えてくれるのは…
料理研究家
小田真規子さん
著書やテレビ出演多数! 長年第一線で活躍しているプロ中のプロ。料理初心者にも寄り添ってくれる、手取り足取りなレシピに定評あり。
教わるのは…
エディター オギ
料理歴は大学時代から一応10年以上の独身アラサーエディター。健康や美容に興味はあるが、基本ズボラ。
メシマズの宿命? 野菜炒め、なぜべちゃっとするの?
オギ
今回は、ようやく! 念願の野菜炒めです。
小田先生
連載12回目にして、初めて火を使うのね。楽しみだわ~。
オギ
野菜炒めは、冷蔵庫の残り野菜を始末するのに便利なので、しょっちゅう作るんです。が、なんだかべちゃっとするし、ニンジンは硬いのに、キャベツは焦げ焦げで、火の通り具合がいろいろすぎる仕上がりになるのが悩みです。
小田先生
簡単そうで奥が深いのよね。野菜炒めというと、お店みたいに強火で火通りの悪い野菜から順番に投入していき、フライパンをふって炒めるイメージがありますよね。でも、家ごとに火力はまちまちだし、投入するタイミングも難しい。それで結局、ニンジンに火を通そうと炒めているうちに、キャベツやタマネギから水分が出てべちょっとする、肉が硬くなる……ということが多いんです。
オギ
それ、まさに私の野菜炒めです(笑)。
小田先生
今回は、「炒める」だけでなく、「焼く」と「蒸す」を組み合わせ、全部の野菜が同じタイミングで火が通るように作っていきます。べちゃっとしない、本当においしい野菜炒めの極意は、この5つです!
1 キャベツは水揚げしておく。
2 火通りを同じにするため野菜の切り方を工夫する。
3 火加減は中火で「焼く」。
4 野菜から出る水分で「蒸す」。
5 調味料を加えるときはフライパンの中心に。
オギ
野菜炒めなのに、焼く? 蒸す? 意外すぎます。水揚げもするんですか?
小田先生
火通りが早いキャベツを水揚げして元気にしておけば、水分をたっぷり含んでいるから、長く加熱しても焦げ焦げになりません。さらに、火を通したとき蒸気が上がりやすくなってキャベツから水分が抜けるので、水っぽくならず、シャキシャキに仕上がりますよ。
オギ
水揚げって、本当に大事なんですね!
小田先生
他の極意については、実際に作りながら解説していきましょう!
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べちゃっとしない野菜炒めの作り方を解説!