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マッチングアプリで【梅毒】のリスクが拡大!?急増する【性感染症】から身を守るには?

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マッチングアプリのブームでリスクが拡大!?梅毒、クラミジア、淋病……、急増する「性感染症」から身を守るには?

最近、梅毒が流行っているというニュースを耳にした人は多いと思うけれど、ほかにも、クラミジアや淋病なども増えているなど、今、「性感染症」になる人が急増しているとか。その原因には、マッチングアプリのブームも関係していると言われているようだけれど、それってホント? 性感染症から自分の身を守る方法って? そんな気になる事情について、産婦人科医の宋美玄先生にお話を伺ったのでご紹介。

今回教えてくれたのは…
宋美玄先生

丸の内の森レディースクリニック

宋美玄先生

産婦人科専門医。医学博士。大阪大学医学部医学科卒。川崎医科大学講師、イギリス・ロンドン大学病院・胎児超音波部門留学などを経て、2017年に現クリニック開業。診療の傍ら、さまざまなメディアで女性の体や性の悩みなどについての情報を発信。積極的な啓蒙活動を行う。近著に『産婦人科医 宋美玄先生の 女の子の体 一生ブック』(小学館)がある。
オフィシャルサイト:https://www.puerta-ds.com/son/

──最近、性感染症(STD)の中で特に梅毒になる人が急増。厚生労働省によると、2010年の梅毒の患者報告数は年間621人だったのに対し、2022年は10743人にも上ったというデータがまた、年齢別では、男性は20代〜50代に多く、女性は20歳代に突出して多かったことが判明(2022年の報告数)。
こんなふうに梅毒が増えている原因に、昨今のマッチングアプリのブームも影響していると言われているけれど、それって本当?

「そうですね。性感染症(STD)の患者さんが増えていることは事実で、実際、特に梅毒は増えています。ただ、病院では梅毒などの性感染症と診断される人に対して、パートナーとどのように出会ったのかまで聞く機会はないので、マッチングアプリの普及が性感染症の増加の原因になっているとは判断しかねます。ひとつの要因になっている可能性はあると思います。

梅毒は、以前は性風俗の利用者や従事者に多いと言われていましたが、臨床の場で多数症例を経験しているドクターによると、現在では患者さんの半数はそうではない人なので、一般的に蔓延しているようです。また、梅毒は症状が出ないことも多いので、以前は感染していても見過ごされていたことも多かったと思われますが、最近の梅毒患者の増加に伴って、病院でも梅毒を疑って検査をすることが増えたため、見つかる件数が増えているとも考えられます。

梅毒は20〜30代の女性にも増えていますが、男性は献血などの機会でもない限りなかなか病気の検査をする機会がないのに対し、20〜30代の女性は、結婚や妊活などをきっかけに婦人科で性感染症の検査をする機会があるので、そのときに梅毒などの性感染症が見つかることも多いです。梅毒などの性感染症は性行為で感染するので、マッチングアプリを利用しているかどうかに関係なく、多くの相手とセックスする人は感染のリスクが高まる。また、自分が感染しているとは気づかずに不特定多数の人のセックスをして、次々に感染者を増やしてしまっているケースもあると思われます」(宋先生)

梅毒というと怖い病気というイメージがあるけれど、どんな病気なのでしょうか?

「梅毒の原因は梅毒トレポネーマという細菌です。セックスやオーラルセックスによって、粘膜や皮膚の小さな傷などからこの細菌に感染すると発症します。感染力が強く、感染者とコンドームなしでセックスをすると約3割が感染するとされ、キスで感染することもあります。

梅毒になると、まず口、肛門、性器などに小さなしこりのようなものができたり、そけい部などのリンパ節が腫れることがあります。これらは痛みがないことが多く、一定期間を過ぎると消えることも多いですが、そのまま密かに進行すると、次に、手のひらや足の裏、体幹部などにバラの花のような赤い発疹が出たり、性器にイボのようなものができることもあります。これらも痛みやかゆみを伴わないことも多いので、気づかないことも多いです。

ただ、怖いのは、進行すると神経に症状が及んで、頭痛や吐き気、意識障害、視力障害、顔面神経麻痺、聴力障害などが起こることがある点。また、妊娠している人が梅毒にかかると、胎児に感染して赤ちゃんが先天梅毒になることがあるので注意が必要なのです」(宋先生)

梅毒にかかったら治せるのでしょうか?

「梅毒はこれまではペニシリン系の抗菌薬の服用での治療が一般的でしたが、近年、筋肉注射も登場し、1回の注射で治ることが多いです。早めに治すためにも疑わしい症状があったら婦人科へ。梅毒は血液検査で調べることができます。自分で気づきにくい病気なので、セックスパートナーが変わったタイミングなどに積極的に検査を受けるのもおすすめです」(宋先生)

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梅毒以外に増えている性感染症は?

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