「疲れない体」のつくり方

セックスレスも「読書が苦手」も、副腎ケアで改善できる!?【副腎疲労トリビア】

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健康リテラシーの高い人の間では話題になり始めている「副腎疲労」。原因がわからない不調のもとは、もしかしたら副腎がヘトヘトだからかも!? 今回は意外なことにも影響をおよぼす、副腎疲労の知られざる豆知識を、専門家にお聞きします!

目次

教えてくれたのは……
本間良子先生

スクエアクリニック院長

本間良子先生

日本抗加齢医学会専門医、米国抗加齢医学会フェロー、日本医師会認定産業医、日本内科学会会員。聖マリアンナ医科大学医学部卒業後、同大学病院総合診療内科入局。専門は内科、皮膚科。院長を務めるスクエアクリニックではアドレナルファティーグ(副腎疲労)外来も設置し、最新の米国のアンチエイジング医療をもとに数多くの患者をサポートしている。
【スクエアクリニックHP】https://www.squareclinic.net/

副腎とは? 副腎疲労って何?

本間良子先生
本間良子先生

現代社会で生活する私たちは、ありとあらゆるストレスにさらされています。そのストレスをコントロールしてくれているのが、腎臓の上にある「副腎」という臓器です。副腎は小さな臓器ですが、「コルチゾール」という抗ストレスホルモンを出し、ストレスによる“炎症”を火消しする大役を担ってくれています。


本間良子先生
本間良子先生

ですが、ストレス負荷が高くなるとコルチゾールの分泌が追いつかなくなり、“炎症を火消しする水”が足りなくなって、副腎疲労になってしまいます。そうなると、健康な生活を送るための体や心の回復力、エネルギーや耐久力などに影響が出てしまいます。
「副腎疲労」とは、このように副腎が疲弊することで表れる不定愁訴のことをいいます。症状を抱える方にとっては大きな悩みの種なのですが、副腎疲労は医学的には「病気」ではないため、病院で検査をしても原因がわからないケースがほとんどです。


副腎疲労の意外な影響5

副腎疲労だと、セックスレスになりやすい!

本間良子先生
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副腎はストレスに対処するホルモンの一種、コルチゾールを分泌します。その副腎が弱っているときは「妊娠」すると体が余計に困るため、「妊娠をしないことが体にとって好ましい」状況になります。そのため、セックスする気力が湧かないなど、性欲が低下することがあります。


副腎疲労だと恋愛が面倒になる!

本間良子先生
本間良子先生

副腎疲労があると性欲が低下し、恋愛の意欲も湧かないため、どこかユニセックスな雰囲気になる人もいます。ですが、副腎疲労が回復すると、女性らしさや男性らしさを楽しむ人が増え、恋愛に前向きになる人もいます。


副腎疲労だと本を読むのが難しくなる!

本間良子先生
本間良子先生

副腎疲労になると日常的なことでもすぐに疲れてしまうため、文字を読むのも億劫になることがあります。短い文章ならなんとか読めても、小説のような長い文章は途中で挫折したり、何度も同じ場所を読み続けてページが進まなくなることも。


副腎疲労だと午前10時より前に起きるのが辛くなる!

本間良子先生
本間良子先生

副腎で作られるコルチゾールなどのホルモンは、朝の6〜8時にたくさん分泌されます。ですが、その時間帯に副腎が疲弊していると、体そのものが「頑張らない」モードを選ぶため、朝起きられなかったり、朝寝坊する、ということが起こりがちです。


副腎疲労だとポテトチップスが無性に欲しくなる!

本間良子先生
本間良子先生

疲れているとき、なぜかポテトチップスやピザなど、塩分の高いものを無性に食べたくなるのは、副腎から出るホルモンの影響の場合があります。副腎のホルモンはナトリウムとカリウムというミネラルの調整に関わっていますが、副腎が疲れるとナトリウムの吸収がうまくいかず、ジャンクフードを食べて塩分をたくさん摂ろうとしてしまうのです。


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