美容医療との向き合い方

実は日本人には出目が多い!?美容外科医が解説する【奥目・出目】の真実

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実は日本人には出目が多い!?美容外科医が解説する【奥目・出目】の真実

今、新たな美容のキーワードとしてSNSで話題になっている「出目・奥目」。それぞれの特徴や似合うメイクなど、いろいろな情報が出てきているけれど、どこまで信じていいのやら……。そこで、目元治療のスペシャリストである加藤一実先生に、プロ視点での「出目・奥目」についてたっぷり伺いました!

教えてくれたのは…
加藤一実先生

加藤クリニック麻布 総院長

加藤一実先生

美容医療に従事して25年を超える美容外科医。特にクマ治療やまぶたの形成、フェイスリフトの施術に定評があり、カウンセリングの丁寧さや技術とセンスの高さに厚い信頼を寄せられている。

そもそも「出目・奥目」ってどんな目のこと? 医学的な定義とは?

加藤先生
加藤先生

出目・奥目という言葉自体は昔からありますが、『これが出目、これが奥目』といった医学的な定義はないんです。ひとつ、『出目』でイメージされる、甲状腺の病気からくる眼球突出症というのがありますが、それは病気の症状のひとつであって、美容的に言われているような『出目』とは別のもの。医学的には、そういった病気からくる眼球が突出した状態以外は基本的には正常とされるので、正常な中で『出目・奥目』を区別して定義づけるということはありません。


実は日本人には「出目」が多い!?

加藤先生
加藤先生

眼球が突出しているかどうかを判断する際、ひとつの基準として、黒目の中心が真横から見た時にどの程度出ているかを見るのですが、東洋人も西洋人も眼窩縁より黒目の中心が出ている人の方が多いと言われています。ただ、東洋人は西洋人よりも眼球の突出割合が高いと言われており、また、西洋人に比べて東洋人はまぶたの脂肪が厚い傾向があるという違いも。そう考えると、東洋人である日本人には『出目』印象の人が多いのではないかと思います。たとえば日本人でも歌手の平井堅さんのように目元のホリが深い方は、奥目気味かもしれませんね。


「出目」or「奥目」を自分で見分ける方法は?

加藤先生
加藤先生

先述したように医学的な定義はないので、個人的見解になりますが、黒目の真ん中とその下の頬の高さ(頬骨のあたり)を比較するのが、ひとつの基準になるのではないかと思います。そこと比較して、黒目の真ん中が前に出ていれば『出目』、奥に引っ込んでいれば『奥目』といったイメージです。SNSなどでは、眉丘の高さ、目の形、まぶたのタイプ、涙袋なども分類の目安とされることがあるようですが、これらは『出目・奥目』を判断する特徴にはなりません。


<出目>

実は日本人には出目が多い!?美容外科医が解説する【奥目・出目】の真実

<奥目>

実は日本人には出目が多い!?美容外科医が解説する【奥目・出目】の真実

●黒目の中心と黒目の下の頬の高さを比較
●黒目の中心が、その下の頬より出ていれば「出目」
●黒目の中心が、その下の頬より引っ込んでいれば「奥目」

「出目」「奥目」にメリット・デメリットはある?

加藤先生
加藤先生

医学的ではなく、あくまで美容面での印象としての話になりますが、出目は若く見えますが、一重や奥二重が多くまぶたが重く見えやすい傾向が。一方の奥目は老けて見えやすいけれど二重率が高い傾向があるように思います。


「出目」の特徴

●若く見えやすい
●目に光が入りやすい
●一重や奥二重が多く、まぶたが重く見えがち

「奥目」の特徴

●二重が多く、はれぼったく見えにくい
●大人っぽい印象
●目に光が入りにくく、目元が暗く見えがち

「出目・奥目」は整形で変えられる?

加藤先生
加藤先生

話題になっているような『出目・奥目』は医学的には正常なので、骨を削ったり眼球まわりの筋肉や脂肪を切除したりするような大掛かりな整形手術はおすすめできませんし、それほど激変するものでもありません。もしやるとすれば、バランスを変えて『出目・奥目』の印象をやわらげる施術がおすすめです。例えば、『出目』の人なら目の下の三角ゾーンにヒアルロン酸を注入してふっくら見せる、『奥目』で目の下にたるみがある人は脱脂するなどが代表例ですね。ただ、加齢とともに眼窩の形が変わってきたり、頬のたるみや凹みが出てきたりして顔の印象がまた変わってきますので、『出目・奥目』のためにした施術が今後マイナスに出てしまう可能性も。病的なものでない限り『出目』も『奥目』も正常なので、メイクを楽しむうえで分類するのはいいですが、どちらであっても整形を考えるほどに思い悩む必要はありません。


加藤先生いわく、「出目・奥目」は頬とのバランスからくる印象という部分が大きく、悩む必要はないとのこと。あくまでメイクを楽しむうえでのひとつのヒントとして、参考にしてみてください!

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イラスト/やよい 取材・文/宮下弘江

Edited by 金森 紗瑛

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