教えてくれたのは……
ピラティスインストラクター
Marinaさん
ダンサーとして舞台で活躍。ダンス留学中、怪我をきっかけにピラティスと出会い、その奥深さに目覚め、ボディメイキングを追求する道へ。バレエの動きとリフレームエクササイズ(骨格リメイク)の要素を取り入れた楽しさと“結果力”をあわせもつオリジナルメソッドが好評。『SUGATA AOYAMA』でレッスンを開催。
Instagram:https://instagram.com/marina_pilateslife
そもそも巻き肩とは?
巻き肩とは、上腕骨(二の腕の骨)と肩関節の構造が変化してしまい、左右の肩が前方内側に入った状態のこと。真横から見たときに肘が見える人は、要注意!
あなたは大丈夫? 巻き肩セルフチェック!
✓寝るときに肩が浮く(肩が布団につかない)
✓横から見たときに胴体よりも肩先が前に出ている
✓横から見たときに肘が外側を向いている
巻き肩の原因は?
◆原因1【背中がこり固まっているタイプ】
デスクワークや運転など、肩が前方に入った状態を長時間続けることで、その姿勢がクセづいてしまったタイプ。背中の筋肉がこり固まり、腕を無理に前に引っ張っている状態が続いてしまい、巻き肩になってしまう。
改善するには?
背中のコリをほぐし、柔軟性を取り戻すエクササイズが巻き肩を改善するカギに!
◆原因2【背面の筋力低下】
運動不足や加齢による背面の筋力の低下も巻き肩の原因に。背面の筋肉が弱ると、正しい位置に肩を保ちにくくなり、巻き肩になりやすくなる。背面の筋力低下は、猫背につながる要素でもあるため、「猫背+巻き肩」という“W症状”に陥ることも。
改善するには?
背面全面の筋トレを習慣にすることで背面の筋力アップが叶うと、肩を正しい位置に保ちやすくなる。
◆原因3【胸が張っている】
胸が張っていると姿勢がよく見えがちだけど、実は、巻き肩というタイプの方も。背中の緊張感が強く、後ろに反った状態となりバランスを取るために頭が前方にスライドすることにより首肩が緊張して肩が前方にずれた状態になる。
改善するには?
胸を張りすぎる癖がある方は腹圧が抜け、腹筋が入りにくい状態になっています。
正しい腹圧のかけ方を体に認識させ、腹筋を強化して身体の前と後ろのバランスを取れるように調整します。そうすることにより肩も正しい位置に戻しやすくなります。
巻き肩が引き起こす体のトラブルは?
ピラティスインストラクター Marinaさん
巻き肩は姿勢が悪くなることで神経や内臓を圧迫し、血行やリンパの巡りが悪くなってしまいます。ゆくゆくは体のあらゆる不調につながることも。下記はその一例です。今、健康面や美容面で不調を感じているなら、巻き肩を治すだけで改善する可能性あります。
・肩や首こり
・片頭痛
・めまい
・腰痛
・胸が下垂する
・お腹が出る
・太りやすくなる
・肌トーンがくすむ
・肌のバリア機能が下がる
・たるみ
・胃腸の不調
・呼吸が浅くなる
・眠りの質が下がる
巻き肩は治る?
ピラティスインストラクター Marinaさん
巻き肩が原因で起こったトラブルで病院に治療に行っても適切な治療法が見つからないこともあります。ですが、生活習慣の見直しと、後ほど私がお伝えする適切な方法でエクササイズを続ければ、改善に向かう可能性が高いです。
肩の位置を直接戻すというよりも、エクササイズをすることで弱ったり、硬くなったり、縮まったりしている筋肉を刺激し、筋肉細胞を増やし、筋肉を再生することにアプローチします。伸びきったゴムのような筋肉では支えきれず前に出てしまった肩も、新品のゴムのように伸縮性も強度もバツグンの筋肉がきちんと備われば元の位置に戻りやすくなるのが理解してもらえると思います。
エクササイズを続ければ、個人差はありますが半年程度で改善が見込めるでしょう。肩コリや首コリなどについては、わりとすぐに違いや変化に気づいてもらえるのではないかと思います。
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巻き肩改善ピラティス&エクササイズ
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