美容医療との向き合い方

美容整形に「失敗」しないための5つのNGポイントを名医が解説

更新日:

美容整形の心得 いい病院や医師と出会うために大切なこと

ダメなクリニックを理解した上で、わたしたちがいいクリニックや医師と出会うために気を付けるべきこととは? 大竹先生が7つのポイントを教えてくれました。

【1】SNSで紹介されている成功例を鵜呑みにしない

松倉クリニック代官山 大竹ラボ・大竹尚之先生
松倉クリニック代官山 大竹ラボ・大竹尚之先生

SNSなどでクリニック側が発信している成功例だけを見て、自分も必ず同じようなれると思い込むのは危険です。クリニックとは関係のない患者さんがフェアな視線で体験談を紹介しているものであれば、参考にする価値はあるでしょう。


【2】 3~5つのクリニックでカウンセリングを!

松倉クリニック代官山 大竹ラボ・大竹尚之先生
松倉クリニック代官山 大竹ラボ・大竹尚之先生

手術をする前にいろいろなクリニックで、担当医の意見を聞くことをおすすめします。大手ばかりなど似たタイプを選ぶのではなく、個人のクリニックなど、タイプの違ういろいろなクリニックでカウンセリングを受けると違いがわかりやすいと思います。おそらくそれぞれの医者が異なる提案をすると思います。その中で自分が一番納得できるものを選んでください。医師に過去の事例などを聞くと、経験値などが見えてくることがあるかもしれません。


【3】カウンセリングする医者と執刀医がかならず同一人物であることを確認する

松倉クリニック代官山 大竹ラボ・大竹尚之先生
松倉クリニック代官山 大竹ラボ・大竹尚之先生

病院の予約をする段階で、カウンセリング担当者と執刀医がかならず同一人物であるか確認することが大切。カウンセラーなど、執刀医ではない人が担当するクリニックは、候補として考え直すことをおすすめします。


【4】最終的に支払う治療費を確認する

松倉クリニック代官山 大竹ラボ・大竹尚之先生
松倉クリニック代官山 大竹ラボ・大竹尚之先生

どういった治療をするか決まった時点で、治療費は算出できます。それ以上にかからないのか、かかる場合はどういう場合なのかなど、くわしく聞きましょう。手術中に麻酔で朦朧とする患者さんに追加の治療をすすめ、同意させて、あとから当初の予定にはなかった高額な治療費を請求するという悪徳なクリニックが摘発されたなんていうひどいケースが過去にありました。


【5】「失敗したら無料でやり直します」という言葉に安心しない

松倉クリニック代官山 大竹ラボ・大竹尚之先生
松倉クリニック代官山 大竹ラボ・大竹尚之先生

万が一、失敗したとしても「無料でやり直します」と言われると安心しがちですよね。ですが、失敗と成功というのは、人の主観による部分が大きいため、「あなたは失敗だと思っても、クリニックとしては成功です」と言い逃れられることが多々あるようです。そういった事態を避けるためにも、どういった場合ならやり直してもらえるのか、事前に確認してください。その内容を証拠として録音しておくのもいいでしょう。


【6】完全に納得できるまで同意書にサインをしない

松倉クリニック代官山 大竹ラボ・大竹尚之先生
松倉クリニック代官山 大竹ラボ・大竹尚之先生

美容外科の手術を行うためには、同意書にサインをする必要があります。治療の内容やリスクの説明、ダウンタイムや治療費など、すべてに納得できるまでサインをしてはいけません。同意書を読む時間をたいしてあたえず、サインを急かすなど、悪質なところもあります。わからないことがあれば、すべて質問していいんです。その説明を面倒くさがり、うまく伝えられないような医師は、警戒したほうが無難です。


【7】「形成外科専門医」を一つの選択条件として考慮する

松倉クリニック代官山 大竹ラボ・大竹尚之先生
松倉クリニック代官山 大竹ラボ・大竹尚之先生

日本では、医師免許を持っていれば、誰でも美容外科手術を行うことができます。そのため、経験の浅いドクターが手術を行っているケースがザラにあります。そうなれば、当然、失敗するリスクが高まります。
医師を選ぶときに参考にしてもらいたいのが、形成外科専門医であるかどうかという点。なぜなら、美容外科の手術というのは、形成外科の手術の応用だからです。形成外科専門医を取得するためには、大学病院などの日本形成外科学会が認定する施設で最低6年間は勉強し、手術の経験を積みます。ですから、形成外科専門医を取得できているということは、美容外科手術に必要な知識や技術など、ある程度のベースが整っているということ。形成外科医であるか否かは医師のプロフィールから確認することができます。
一つ注意していただきたいのは、形成外科専門医だから必ず腕がいいとは限りません。形成外科専門医ではないけれど独学で経験を積んだ優秀な医師もいるのであくまでも参考程度に考えるといいでしょう。


まとめ

大竹先生のお話から、わたしたち患者側が積極的にリスク管理をする意識を持つことが「思っていたのと違う」という結果を避けるためにいかに大切かを痛感。美容整形を考える人が近くにいれば、ぜひこの記事を贈ってください。大切な人の未来にある笑顔を守るきっかけになるかもしれません。

関連記事はコチラ▼

イラスト/二階堂ちはる 取材・文/金子優子 構成/剱持百香

Edited by 剱持 百香

公開日:

こちらの記事もおすすめ