美容成分ガイド

【ビタミンC・セラミド・ヒアルロン酸】美しさに必須の3大美容成分の効果とは?

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【ビタミンC・セラミド・ヒアルロン酸】美しさに必須の3大美容成分の効果とは?

コスメの成分を知って選ぶと、より自分の悩みに沿ったアイテムがみつかるはず。今回は3大スター成分である【ビタミンC・セラミド・ヒアルロン酸】の効果や最新技術をご紹介。美しさに必須の成分を徹底解説します!

あらゆるコスメで大活躍!【3大スター美容成分】を深掘り

美容好きなら誰もが知っているといっても過言ではない3つの美容成分。カテゴリーを超えてさまざまなコスメに配合され、私たちの肌の健やかさを保ち、さらなる美しさを叶えるために必須の成分について徹底解説!

教えてくれたのは……

ロート製薬

平 和也さん

■ロート製薬

花王

海津一宏さん

■花王

【ビタミンC】

イラスト/ビタミンC

「人体の生命維持に欠かせない一方、体内では生成できず外部から取り込む必要あり。内服は全身に広がってしまうけど、塗布なら肌へ直接届きます。マルチな美肌効果が最大の特徴で、壊れやすく浸透しにくいため、誘導体にして配合することが多い」(平さん)

種類は?

ピュアビタミンC

イラスト/ピュアビタミンC

その名の通りビタミンCそのままで水溶性。塗った瞬間に効果を発揮する一方で壊れやすく安定配合が困難。また肌に浸透しにくい。

ビタミンC誘導体

イラスト/ビタミンC誘導体

ピュアビタミンCにほかの分子をくっつけて安定性や浸透性をアップ。肌に浸透後、肌内の酵素で分子を切り離されて初めてビタミンCとして働く。

  • 水溶性ビタミンC誘導体
    ビタミンCを水溶性のまま安定化。さっぱりとしたテクスチャーで化粧水などへの配合に向いている。
  • 油溶性ビタミンC誘導体
    水溶性のビタミンCを油溶性にし、安定化。しっとりとしたテクスチャーで、肌との親和性が高い。

■特徴は?

ピュアビタミンC

  • ビタミンC100%
  • そのまますぐに効果を発揮する

【該当成分例】アスコルビン酸
【ビタミンC含有率】100%
【即効性】◎
【浸透性】○
【安定性】△

ビタミンC誘導体

  • 誘導体部分と合わせて100%(実際の含有率は成分により異なる)
  • 誘導体の一部分が徐々に外れてビタミンCとして働く(即効型の3-O-エチルアスコルビン酸は誘導体部分が切れずに働く)

【該当成分例】アスコルビルグルコシド
【ビタミンC含有率】52%
【即効性】○
【浸透性】○
【安定性】○

【該当成分例】3-O-エチルアスコルビン酸
【ビタミンC含有率】86%
【即効性】◎
【浸透性】○
【安定性】○

【該当成分例】テトラヘキシルデカン酸アスコルビル
【ビタミンC含有率】16%
【即効性】○
【浸透性】◎
【安定性】○

【該当成分例】パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na
【ビタミンC含有率】31%
【即効性】○
【浸透性】◎
【安定性】○

提供:ロート製薬

■役割は?

抗酸化

イラスト/抗酸化

体内で大量に発生すると老化を加速させ、ニキビの原因となる活性酸素の働きを抑える。

美白

イラスト/美白

紫外線による炎症の抑制、メラニンの合成阻害に加え、できたメラニンを薄くする。

コラーゲン生成

イラスト/コラーゲン生成

肌のコラーゲンの生成を促す効果が高く、ハリや弾力をアップ。毛穴目立ちも改善。

新陳代謝UP

イラスト/新陳代謝UP

血行を促して新陳代謝を活発にすることでターンオーバーを正常化。美肌が育ちやすく。

■配合コスメ

【セラミド】

イラスト/セラミド

「肌の最表層にある角層を構成する細胞間脂質の約50%がセラミド。化粧品でセラミドを補うことで、潤いを与え、バリア機能をサポート。肌荒れを防ぎ、健やかな状態を守ります」(海津さん)

種類は?

ヒト型セラミド

イラスト/ヒト型セラミド

化学構造としてはセラミドと同じ。角層のセラミドの中でも量が多いタイプを合成。表示名はセラミド2(セラミドNG)など。肌との親和性が高いが、高価なため、少量配合のものも。

疑似セラミド

イラスト/疑似セラミド

セラミドと非常に構造が似ていて親和性が高く、セラミドと同等以上の保湿効果が期待でき、化粧品にも配合しやすい。花王では独自のセラミド機能成分(スフィンゴリピッドE)が該当。

糖セラミド

イラスト/糖セラミド

植物など天然物から抽出した、セラミドに糖がくっついたもので、親水性が高く化粧水などに配合しやすい。表示名としてはウマスフィンゴ脂質、コメヌカスフィンゴ糖脂質などが該当。

■役割は?

水を挟み込んでバリア機能の要、ラメラ構造を形成!

イラスト/水を挟み込んでバリア機能の要、ラメラ構造を形成!

脂質でありながら水ともなじみやすく、肌の中で水を挟み込んで、油と水がサンドイッチ状になった層をつくる。

■配合コスメ

【ヒアルロン酸】

イラスト/ヒアルロン酸

「人体の至るところに存在するムコ多糖の一種で、体内のヒアルロン酸の50%は皮膚に集中。化粧品では保湿成分の代表格であり、分子サイズや構造の一部が変わることで、浸透力や機能性、テクスチャーが変わります」(平さん)

種類は?

ネット型ヒアルロン酸

イラスト/ネット型ヒアルロン酸

3Dヒアルロン酸とも呼ばれ、表示名はヒアルロン酸クロスポリマーNa。肌上にネットを形成し、潤いをホールド。

【役割は?】潤い保持力に優れ、クリーム、オールインワンゲルなどに配合。

ヒアルロン酸Na

イラスト/ヒアルロン酸Na

化粧品で最も広く使われるヒアルロン酸。1gで6リットルの水分を抱え込むほどの、高い保水機能を持つ。

【役割は?】肌表面に膜を張り、水分を抱えて潤いを与え、水分蒸散を抑える。

HA4(浸透型ヒアルロン酸)

イラスト/HA4(浸透型ヒアルロン酸)

表示名は加水分解ヒアルロン酸Na。分子サイズを小さくするほど肌に浸透しやすく、テクスチャーは軽くなる傾向があり、現時点で最小。

【役割は?】肌内での水分保持に加え、ヒアルロン酸産生、紫外線ダメージによる炎症抑制などハイスペック!

スーパーヒアルロン酸

イラスト/スーパーヒアルロン酸

ヒアルロン酸をアセチル化することで、ヒアルロン酸の2倍の保水力を実現。表示名はアセチルヒアルロン酸Naで肌なじみがいいのも特徴。

【役割は?】どんな肌にもなじんで吸着し、高保湿。肌を柔軟にする効果も。

■配合コスメ

\人気の美容成分を一気見!/

撮影/市谷明美(静物) イラスト/本田佳世 取材・文/楢﨑裕美 構成/河津美咲

Edited by 河津 美咲

公開日:

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