巷で話題になっているスキンケアの噂……。ホントなの？ ウソなの？ 美容好きだからこそ白黒ハッキリさせたい、そんな願望を、3人のドクターが叶えます。
emiスキンクリニック松濤
中崎恵美院長
西洋医学のほか、漢方をメインとした東洋医学や美容医療を組み合わせて個々に合わせたコンビネーション治療を提供。保険診療も行う。
■emiスキンクリニック松濤
今泉スキンクリニック
今泉明子院長
VOCEをはじめ、多くの女性誌のスキンケアや美容医療特集で活躍する人気ドクター。腕前はもちろん、明るく快活なトークでもファンを魅了。
■今泉スキンクリニック
CLINICA BellaForma（クリニカベラフォーマ）
佐藤英明院長
北里研究所病院美容医学センター医長、自由が丘クリニック院長を務めたのち、独立。美容外科手術や注入治療のスペシャリスト。
■CLINICA BellaForma（クリニカベラフォーマ）
Q. ビタミンCやレチノールコスメは朝使うと意味がないって本当？
今泉先生
ビタミンCは、朝も使ってOK。紫外線などのダメージから肌を守る抗酸化作用があるので、朝のケアに取り入れると日中の肌老化対策に！
佐藤先生
レチノールは“もの”によって夜だけ使用するほうがいい場合も。クリニックで処方するトレチノインは、夜のみの使用をすすめています。
中崎先生
ひと昔前は、化粧品に配合されるレチノール誘導体は紫外線に当たると不安定になり、十分な効果が発揮できないといわれていましたよね。ですが、今はレチノール誘導体がかなり進化しているので、朝塗っても問題ないものも多いようです。
A. ビタミンCもレチノールも朝使って問題なし！
Q. 美容液は重ね使いしても効果が倍増しないって本当？
佐藤先生
複数の美容液を重ねても肌への効果として意味があるとは思えないので、もったいない気がしますけれどね……。
中崎先生
塗った分だけ効果が倍になるということはまず考えにくいですね。肌に入るスキンケアコスメの量は決まっていますから。
今泉先生
美容液をパーツごとに使い分けて何種類か使うというのはありですよね。目元はくすみが気になるから美白系を、頬はたるみが気になるからエイジングケアを……とか。あとは、ブースター系と化粧水のあとに塗るもの、というように、用途が違う美容液をW使いするならば、それぞれの効果を期待できると思います。
佐藤先生
一般的にスキンケアコスメのラインには美容液が何種類も入っていないですよね。それがひとつでいいという答えなのでは？
今泉先生
美容液を何種類も塗って肌がしっとりしたから乳液やクリームを省いてしまうというのが一番ダメなパターンですね。
A. ズバリ、ひとつでいいでしょう！
Q. 高機能コスメを使いすぎると肌が甘えるようになってだんだん効かなくなる？
中崎先生
高機能コスメを初めて使ったときは「おおっ！」と肌に違いを感じたけれど、毎日使っていると、そのいい状態が続くようになって、最初のような感動が薄れてしまっただけかな、と思います。
今泉先生
同感です！ 化粧品は高機能コスメに限らず、使い続けていると肌の差は感じにくくなるもの。最初のようなドラマティックな変化を感じなくなっても、しっかり効いているからこそ、いいコンディションが維持できているとも考えられますから。
佐藤先生
そうですね。医者としては、「肌が甘える」という状態が理解できません。
今泉先生
人は現状に慣れてしまうイキモノだから、高機能コスメの恩恵を忘れてレベルアップ後の肌を自分の実力と思いがち。でも、それってちょっとずうずうしいですよね……なんて（笑）。高機能コスメを使う前の肌を思い出して！ それと比べてよくなっているなら、コスメが効いているということです。
佐藤先生
若いうちからエイジングケアコスメを使ったからといって、それに肌が慣れることで“伸びしろ”がなくなり、年齢を重ねたときにそのコスメの成分が効かなくなるなんていうこともありませんよね。
今泉先生
ないない！ ただ、若い肌には必要のないような成分がたっぷり含まれていて“栄養過多”みたいな状態で吹き出物ができることはあります。
A. 高機能コスメに肌が慣れて効かなくなることはありません
Q. 高いコスメをケチケチ使うより、安いコスメをたっぷり使うほうが効果的って本当？
今泉先生
スキンケアコスメは、適量を使うことで結果につながるもの。どれだけ優秀な高級コスメであっても必要な量を使えてなければダメですよね。
中崎先生
適切な量を毎日きちんと使い続けることが大事。“プチプラ”だからといってコスメを大量に使うことに意味があるかといえば、ないと思います。
佐藤先生
肌に入る量は限られているので、入れれば入れるほど……ということはないですよね。
今泉先生
え、そう？ 私はたっぷり使いたい派。肌に浸透する量に限界があるのはわかっているけれど、ああ！潤いで満たされた！という感覚が好きで。
佐藤先生
それは嗜好の問題だからよいのでは（笑）。大前提の話になるけれど、お手頃なものと高いもの、そんなに違いを感じないこともあるのでは？
今泉先生
そう！ 最近のプチプラは優秀で、お値段以上の効果があると感じるものが結構ある！
中崎先生
確かに！ 化粧品マニアの看護師がハイブランドも試したうえで「結局、コレが一番」と推していたのがコンビニでも買えるクレンジングでした。
佐藤先生
そう思うと、スキンケアコスメの実力は、値段だけでは測れないということですね。
A. 肌に必要な量をきちんと使うことが一番重要！
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撮影／榊原裕一 取材・文／金子優子 構成／大木光 資料提供／photo AC
Edited by 大木 光
公開日：
この記事に登場したコスメ（3件）
