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教えてくれたのは…
クレアージュ エイジングケアクリニック総院長
浜中聡子先生
15年にわたり女性の髪の悩みに携わってきた女性専門・頭髪治療の第一人者。総院長を務める「クレアージュ エイジングケアクリニック」では、心身ともに健康で充実した毎日を過ごすことができるよう、医療面からのサポートを行っている。
【HP】https://www.womenshealth-tokyo.com/
白髪とは? 白髪ができるメカニズムについて
白髪とは、髪の毛根部にあるメラノサイトと呼ばれる色素細胞の働きが低下することで、髪の色素がつくられなくなってしまう状態のこと。髪の毛を黒くしているのは「メラニン色素」と呼ばれるもので、メラノサイトはこのメラニン色素をつくる役割を担っています。そのため、メラノサイトの働きが低下すると、髪色も徐々に薄くなっていくことに。はじめから白髪になるというよりも、黒→茶色→灰色、そして白へと段階的に変わっていくイメージです。
白髪ができる3つの原因
01
加齢
白髪になる主な原因は、残念ながらそのほとんどが「加齢」です。年齢とともに体内の血流が悪くなり、髪の色をつくるメラノサイトに栄養を届ける力が落ちて、白髪ができやすくなってしまうからです。ただ、「若白髪」という言葉があるように、早い人では20代、30代から白髪が出始めることも。白髪が出始める時期や白髪の現れ方には個人差が大きく、遺伝的な要因も関係しているといわれています。
02
ストレス
加齢に加え、「ストレス」も白髪のメカニズムと関係性が高いとされています。ストレスを感じると放出される交感神経の神経伝達物質・ノルアドレナリンが、髪の色をつくるメラノサイトの色素細胞を減少させることがわかっているからです。また、ストレスによって自律神経が乱れると血行にも悪影響を与え、髪の毛根まで栄養が行き渡りにくくなります。ストレスは万病のもとと言われますが、やはり髪にとっても“よくないもの”と言えるでしょう。
03
睡眠不足と栄養不足
現代女性が気をつけていただきたいのが、睡眠不足と栄養不足。特に、スマホやパソコンの見過ぎには要注意です。睡眠中に分泌される成長ホルモンは、髪の色素をつくったり、毛根に栄養を行き渡らせる役割を担っていますが、スマホやパソコンの見過ぎで睡眠の質が落ちればそれらの働きが滞り、白髪を早めてしまいかねません。さらに、眼を酷使すると眼球付近の筋肉が凝り固まり、血行不良によって、頭皮環境の悪化を引き起こすことにもつながります。
加えて、ダイエットの食事制限や偏食による栄養不足、特に鉄分、タンパク質、ミネラル類などの栄養素が不足した食生活も、白髪を早める一因に。食事も睡眠もゆっくりとれない現代女性は、何かと白髪リスクにさらされているといえるかもしれません。
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白髪対策&改善方法とは?