コスメの進化論

【幹細胞、ビタミンC、ピテラetc……】スキンケアの歴史を変えた名品をプレイバック!

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美肌の黄金バランス。水7:油3のダブルフォーミュラは革新だった

植物を科学の力で解明し、その優れた機能や構造を化粧品に応用するのがクラランスの強み。ダブル セーラムは象徴的な一本だ。肌に不可欠な「再生と保護、栄養・酸素・水分チャージ」に着目し、厳選した植物エキスを油溶性と水溶性の2つのフォーミュラに分け、肌につける直前に混ざり合うことで濃縮かつフレッシュな状態で届けるのが不変の特徴。さらに、生体模倣技術(バイオミメティック)アプローチにより、美肌の黄金バランス「水分7:油分3」の保護膜を再現。美肌をコピーする感じ? 植物の力で叶えたのだからスゴイ。

幹細胞研究への着目がエイジングケアの潮目を変えた

エイジングケアの進化は目覚ましい。そのアプローチは2000年を境に大きく変わり、まず遺伝子系コスメが話題に。そして、新たな潮流としてやってきたのが「幹細胞」コスメだ。幹細胞は、細胞が生まれる元のモトとなる細胞。皮膚においては真皮、表皮に存在し、新しい細胞を生み出して、肌の生まれ変わりを担っている。再生医療の分野では早くから注目され、化粧品業界でも多くのブランドが研究に取り組んでいる。第2、第3世代の製品も出てきて、幹細胞アプローチはエイジングケアのスタンダードになりそうだ。

革新的な研究に注目したい3ブランド

エピステーム(2009年誕生)の強みは、製薬会社ならではの幅広い技術が活かせること。脂肪幹細胞を培養した際の上澄み液(培養上清)から独自成分を開発し、再生医療で注目を集めるエクソソームに着目するなどアプローチを深化させている。そして、エピステーム史上最高峰の肌再生クリームが誕生。肌底から湧き上がるハリは感動的だ。

「幹細胞」を研究して20年。美を生み続けるオーセント

メナードは日本の幹細胞研究のパイオニア。05年にヒト皮膚から幹細胞を分離する技術を確立(特許出願)、最新装置を導入して皮膚の幹細胞を詳細に研究している。加齢によって幹細胞が減少、幹細胞の居場所を突き止めるなど新知見を盛り込み、オーセントクリームは2代目に。そして23年、次なる一手となる新製品が! 新しい発見が楽しみ。

骨髄幹細胞に可能性を見出し、進化を重ねるセルアド

2013年、大阪大学との共同研究をもとに「骨髄幹細胞(MSC)誘導技術」を確立し、進化を遂げたセルアドバンスト。簡単に言えば、どんな細胞にも変化することができる骨髄幹細胞を肌へと誘導するアプローチ。その鍵を握る「クスノハガシワエキス」は注目成分だ。21年、表皮へ分化誘導する新技術が搭載され、5代目に。セラムが推し!

オバジCが起こし続けるビタミンC革命

オバジCほど「ビタミンC」を極めているブランドはないと思う。その根底にあるのは、一人ひとりの「肌に効く」を叶えること。ロートが長年の製剤開発で培った技術が活かされている。ビタミンC100%のピュアビタミンCの効果にこだわり、肌悩みや年齢に合わせて使える濃度別のセラムを揃えているのもお薬的な発想。安定性の面で扱いにくいビタミンCを最高(=高濃度・高浸透・超安定)の形で届ける技術も見逃せない。そして遂に「25%」の極限濃度を実現したセラム ネオが誕生。肌悩みの改善に終わらず、エイジングケアする究極の一本と思っていたら、20年間守り続けていたベース処方を一新するという大事件! 極限濃度を守りつつ極限の効果を目指し、40名以上の研究員が開発に携わり完成したのが最新のセラム ネオ。濃密なのにスーッと溶け込んでむっちとしたハリとなめらかなツヤ感。肌が高揚していく効き目感がたまらない。一人ひとりの「肌に速く効く」を叶える1本だ。オバジCの“極限”の追求、この先がすごく気になる!

【2001年】オバジC5セラム、C10セラム誕生

オバジC5セラム、C10セラム

2001年、オバジ誕生とともに濃度違いの2品(初代)が登場。5%はキメ・ざらつき悩みに、10%は毛穴が気になる人に。

【2004年】オバジC20セラム誕生

オバジC20セラム

ビタミンCの効果を高めるには濃度アップがカギ。より高濃度を目指して20%濃度の美容液(初代)が誕生。

ビタミンCの濃度の限界に挑んだ15年

高濃度配合を目指し、処方の強化に取り組む。「高浸透」技術やビタミンCの効果を高めるべく独自の複合成分の採用、ビタミンEの新配合により毛穴やくすみへの効果がアップ。

【2019年】ついにオバジC25セラムネオ誕生

オバジC25セラムネオ

数々の難題を乗り越え、ブランド史上最高濃度の「25%」を実現。美容界で大きな話題となり多数のベストコスメを獲得。

【2022年】さらに高浸透、安定性もアップ!

\奇跡の一滴!/

撮影/藤本康介 取材・文/吉田昌佐美、楢﨑裕美

Edited by 並原 綾

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