五輪女子レスリング3大会連続金メダリスト【吉田沙保里】×【神崎恵】対談
美容家
神崎恵さん
五輪女子レスリング3大会連続金メダリスト
吉田沙保里さん
よしださおり●1982年生まれ。「霊長類最強女子」の異名を持つ、五輪女子レスリング3大会連続金メダリスト。3歳からレスリングを始め、2002年世界選手権で初優勝。女子レスリング世界大会16連覇の記録を持ち、2012年には13大会連続世界一を記録し国民栄誉賞を受賞。2019年に現役引退後は指導者としての活動に加え、タレントとしてバラエティー番組などでも大活躍。
美容は、自分にベクトルが向いている方が楽しい
神崎恵さん
どうでしたか? 今日の撮影は。
吉田さん
びっくりです! 長い時間をかけてつくり込んだメイクの撮影経験はありますが、こんなに手早く、ほんのひと工夫で、いつもと違う雰囲気の私ができ上がるなんて。このスピード感、好きです。せっかちなので(笑)。
神崎恵さん
お肌が薄くて透明感があって、肌色も儚げなんですよ。ベースをそのまま生かせば、あまり手を加えなくても十分なんです。
吉田さん
「強い」はあるけど、「儚い」なんて初めて言われました。照れますね。こういった女性誌の撮影って、ものすごく褒めてくれますよね。一生分の「キレイ」「かわいい」「美しい」「素敵」を浴びた気分。もっとかわいくなりたい、キレイになりたいという原動力になりますね。うれしい言葉、いい言葉はそのまんま吸収しちゃうんで。何より、美容に関しては自分のことはよくわかりません。だからプロの方の手によって、毎回新しい自分に出会えるなんて最高に贅沢。楽しくて仕方ないです。
神崎恵さん
そこが吉田さんの素敵なところです。ある意味、才能! どうしても人間は、自分が好きな自分の顔、自分が落ち着くメイクがあるんです。歳を重ねるにつれ、そこにこだわってしまってなかなかアップデートできない方も多い。たとえば、吉田さんは普段、前髪を下ろすスタイルがお好きですよね? でも今日はあえてナチュラルな前髪で違う雰囲気にしたいというリクエストに、応えてくださった。
吉田さん
普段は、おでこが狭いのが気になっていて前髪を下ろしがちですが、やってみたことがない髪型にしてもらうのは大好きなんです。チャレンジ精神と好奇心で、人生楽しんだもんがち!と思っています。
神崎恵さん
そこそこ。そういうマインドって、美容と相性抜群なんです。変化をおそれず、楽しむ心。それともうひとつ、吉田さんは今、「自分自身」がいちばん美容を楽しんでいます。つまりベクトルが自分に向いているというのも、素敵。
吉田さん
確かに、だれかからこう思われたい、というのはないですね。
神崎恵さん
「モテたい」とか、「可愛いと思われたい」から入って、やがて自分に向くようになっていくケースが多いんです。
吉田さん
なるほど。今はとにかく、キレイ、かわいいと言われることはすごくうれしくて、美容が楽しい。魔法の言葉だなと思います。
神崎恵さん
でも本当に、改めて思います。すっごくキレイ。かわいい!
吉田さん
うれしいですが「ありがとうございます!」と返すのはまだ恥ずかしくて……。「強いですね」と言われたら堂々と「ありがとうございますっ!」と言えるのに。
神崎恵さん
強い女は褒められ下手なのかも(笑)。じゃあ、練習しましょう。めっちゃ、かわいいです!
吉田さん
あ、ありがとうございます(小声)。……いや、やっぱり、恥ずかしい! 少しずつ、慣れる練習をしたいと思います。
「変化を恐れず、なんでもトライ。しかも自分が一番、楽しんでる。その美容マインド、最高です」(神崎恵さん)
「今、キレイ、かわいいと言われることはすごくうれしい。魔法の言葉だなと思います」(吉田沙保里さん)
【神崎恵さんプロデュース】のメイク&スタイリングでCHANGE!
ヌーディメイクで“香り立つ女”に
凛としていて、でも女っぽい。彼女の生き方そのものがベースです
「強さは美しい。吉田さんはそれを体現する方です。一方で、かわいらしさと透明感も兼ね備えている人。ですから、“NUDE”をテーマにしました。ベージュやヌードカラーを中心に、オレンジを効かせ、肌は、ご本人のもつ儚い色や質感を際立たせました。前髪はあえて自然に流して、うるりと香り立つイメージに。凛としていて、でも女っぽい。メイクもヘアもベースのすべてが彼女の生き方。そんな魅力が引き出せたのではないかな」(神崎恵さん)
撮影/魵澤和之(まきうらオフィス) ヘア/工藤由佳(神崎さん/Un ami) ヘアメイク/イワタユイナ(吉田さん) スタイリスト/石関靖子(神崎さん)、滝沢真奈(吉田さん) 取材・文/田中美保
Edited by 大森 葉子
公開日:
この記事に登場したプロ