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【神崎恵】「キレイになる」の意味を自ら体現する覚悟の美容家

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【神崎恵】「キレイになる」の意味を自ら体現する覚悟の美容家

キレイになるって面白い! 美容家・神崎恵さんに、VOCEへの思い、そして今の気持ちを聞いてみました。

「キレイになる」の意味を自ら体現する覚悟の美容家

肌づくりやメイク術から、ファッション、ヘア、心身のケアや生き方まで。常に自身をアップデートし、“トータルでキレイを体現”する唯一無二の美容家、神崎恵さん。憧れの美容アイコンとして、現代を生きる女性たちのロールモデルとして活躍する彼女に、これまでとこれから、そして今を聞いてみた。

「美容を仕事にしよう、と決意してから約25年が過ぎようとしています。美容が好きで、楽しくて、美容のもつ力を信じて、がむしゃらに走っていたころから、VOCEは憧れの雑誌でした。名だたる美容家の先輩たちの背中を追いかけ、いつか自分の名前で美容の世界で勝負したいと、時代が必要としているものや新しいポジションを模索し、無我夢中で歩いてきました」

そこで到達したのが、膨大な知識と実践でキレイになる方法を語り、その成果を全身で見せ、美しい生き方をも考え、伝える、新しい美容家としてのスタイルだ。

「“美容家”という肩書を、簡単に名乗ってはいけないと思っています。正しい知識と確かな技術、豊かな表現方法をもつ先輩たちが築いてきた“美容家”という肩書は、それくらい重くて、責任と覚悟が必要なもの。何より、美容家であるかどうかは、他人の評価があってこそだと私は思います。私自身、数年前にある美容雑誌の編集長から『あなたはもう十分、美容家だよ。自信をもって』と言われて、やっと美容家という肩書と対等になれた気がしたんです。

でも、常に不安はつきまといます。自身の顔も体も生き方もさらけ出して発信していると、今、自分の美容家としてのバランスはこれで正しいのかと、迷うときがあります。生き方や精神論だけがひとり歩きすることもあれば、ファッションやライフスタイルばかりが求められることもある。ここ数年は、自分の見た目だけが注目され、頭でっかちになっている気がして、美容家としての本筋、中身は追いついているのだろうかと悩むこともありました」

迷ったときは原点に戻って、美容と向き合う。美容とは何か、問い続けた結果、見えてきたものとは?

「キレイになる術は知っておいて損はない。美容は武器になりえます。でも、真の美しさはそれだけで成り立たないと思うんです。年を重ねるにつれ、より強く実感します。強く、美しく、しなやかに人生を彩り、豊かにしてくれるのが美容の力です。テクニックや知識はもちろん、どう生きるか、どう年を重ねるか。私自身が体当たりで得たすべてのことを、伝え続ける存在でいたいと思っています」

神崎恵さん

神崎恵/かんざきめぐみ
美容家。多数の雑誌で連載を持ち、美容法だけでなく、考え方や生き方も語る。神崎美容塾の塾長として後進の育成にも尽力。著書も多く、累計発行部数は163万部を突破。

撮影/魵澤和之(まきうらオフィス) ヘア/工藤由佳(Un ami) スタイリング/石関靖子 取材・文/田中美保

Edited by 新井 美穂子

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